不審物?中身はお礼の品物 | 福岡若手弁護士のblog

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福岡県弁護士会HP委員会所属の弁護士4名によるBLOG
(ただしうち1名が圧倒的に多いですが、だんだん若手じゃなくなってるし)

ほのぼのした話題と言うべきか、ギスギスした世相を反映した話題と言うべきか。


http://www.asahi.com/national/update/0616/SEB200606160010.html


http://www.tokyo-np.co.jp/flash/2006061601004227.html


交番勤務のおまわりさん(これ不適切な差別用語じゃないよね)が、交番に戻ってきたら、机の上になにやら新聞紙で包まれたものが置いてあった。「こりゃ不審物だ。爆発物かもしれない。」ということで、爆弾処理班が出動し、近隣住民を避難させて処理にあたっていたところ、80代の女性が名乗りでて、中身は日頃のパトロールのお礼の気持ちに置いていった6本入りビールと判明、という事件である。


昨日順番待ちをしているときに、この記事を読んだときには思わず吹いてしまった。リンク先の記事には詳細は載っておらぬが、どうも昨日の読売新聞の朝刊によると、ビールが新聞紙で巻かれ、新聞紙がはずれないようにガムテープが巻いてあったようだ。親切が仇になってしまった形である。


ただ、おまわりさんとしても、日常的に住民からお礼を受け取る等という経験をしている訳もなく、とまどったであろう。気持ちはうれしいだろうが、お礼に物品を受け取るという訳にもいかない世の中である。なかなかに近所づきあいも、感謝の気持ちをあらわすのも難しい。


紹介しているアサヒ・コムの記事は、隣人喪失の文脈でこの事件をまとめており、各新聞社のスタンスが記事にもあらわれるもんだなと妙に感心した。


まあ、私も新聞の論説主幹でもなんでもないが、地域の心の交流をもっと素直に受け止め、不審物に敏感過ぎる世の中ではなくなることを祈るところである。あんまり高尚にまとまらないけど、端的に言えば、あんま細かいとこまで目くじらたてんな、ってことである。


M弁護士