昨日に続いての更新です。
今日もプロ野球について書きます。今回は「選手のプレースタイル」に目を向けて個人的に感じている問題点を書きます。いつ頃からかは忘れてしまったのですが、昨今の選手のプレーを見ると何か物足りなさを感じることが多くなっていました。それが何かがなかなかわからなかったのですが、プロ野球のOBの方の話や私よりも野球に詳しい知り合いの話を聞いたりして自分なりに頭を巡らせた結果、一つの考えにまとまりました。それは今の選手は「身体能力に頼りきったプレー」ばかりが目立ち「頭を使ったプレー（工夫）」があまり見られなくなったことが大きいという結論に達しました。
わかりやすいのはオールスターゲーム等でよく見られますけど投手は速球を目一杯の力で投げ込み打者はそれに対し目一杯のフルスイングをするという世間的には「力と力の勝負」と言われるものです。個人的にはこれは大嫌いです（それがあってオールスターゲームは見ません）というよりも「力と力の勝負」はそういうものではないと考えているため上記のようなこととそれを祭り上げる風潮にも嫌悪感しか持ちません。
では、「力と力の勝負」とは一体どういうものなのかを私なりに説明します。よく、速球中心でグイグイ押し込む投球で打者を抑え込むことを「力で捻じ伏せる」という表現をします。対照的に速球を見せ球（カウント球）等に使って最後は変化球で打者を打ち取ることを「打たせてとる」とか「巧くかわした」といった表現をします。これは一見すると前者が「力」が目立ち後者が「技（術）」が目立ってるように感じる方が多いのではないでしょうか？
しかし、私は両方とも立派な「力勝負」と考えています。どういうことかと言いますと簡単に言えば「技（術）」も力のうちの一つだからです。更に言えば、変化球を速球と同じように腕を振って打者を惑わせたり速球を低めに投げた後に同じ低めから曲げたり落としたりして打者を打ち取るのも「力の投球」なのです。これは打者に置き換えても同様のことが言えます。単に「フルスイング」だけではなく基本的には速球にタイミングを合わせながらも投手の特徴やカウントによって打ちに行く球種やコースを絞り込みそこに狙いをつけたりして打ちにいくこともそうですが、長打狙いか安打狙いなのかをバッテリーにわからないようにするのも工夫の一つです。このように打者はバットコントロールだけでなく頭脳をも駆使して投手に対応していくことも力なのです。まとめると、投手と打者が持ってる「能力」を駆使してそれを出し切ることが「力と力の勝負」なのではないかと考えてます。
これは野球に限った話ではなく他のスポーツでも同様のことが言えるのかもしれませんが、こういう勝負事には目には見えない駆け引きや工夫があったりするからこそ本来の面白さが出ると考えてます。野球で言えばバッテリーとバッターの騙し合い（読み合い）で成り立っていると言っても過言ではないと考えます。近年のプロ野球はこの本来の面白さ（良さ）を潰しているようにしか感じられません。これらのことが私がプロ野球が衰退しているに違いないと感じる大きな理由の一つです。
今回はこのくらいにします。次回は「監督・コーチの人事」について書きます。
それでは今回はこの辺で失礼します。
