2016年の1月のある日、
大きな派手な文字で、新聞に載っていた
大きな騒動が世間を騒がせてることも、
どこかまだ現実的に感じていなかった。
「うーん?なんで急に?」くらい。
「きっとそんなことにはならないでしょ」って。
だけど…やっと見られた5人の姿は、
今まで当たり前に見てきたはずの
画面の中の姿とは、なんだか全く違くて。
"ファン"って胸を張って言えなかった私でも
「なんでみんなこんな顔してるんだろ」
「なんで中居くん端っこにいるんだろ」
「なんでみんな謝ってるんだろ」
「いつもみたいに5人で笑っててよ」
そういう、なんとも言えない気持ちになって、
「こういう姿を見たかった
わけじゃないなあ…」って悲しい気持ちになった。
だから、私はそのとき何も知らなくて。
何が発端となったとか、
どんな噂が飛び交ってるとか、
というか、ワイドショーから聞こえる
あることないことの憶測とか、
なんか全部SMAPと関係ないところで
話ばっかり大きくなってるなあって思ってた。
私は、当事者でもなんでもなければ、
何が本当か、何が嘘かって判断するような
そういうことをできる人でもなんでもない。
だから今もそうだけど真相とかは
私には絶対知り得ないことなわけで。
だけど、絶対に、SMAPは傷ついてる。
それだけはどうしてもものすごく悲しくて。
それでも、SMAPは画面の中にいるの。
勝手に周りの見る目だけが変わって。
ずーっとあることないことの論争で、
私は好きだからこそ、何が正しいか
何が正しくないかはせめて取捨選択したくて
出どころのない噂話は信じないとか、
怪しい言葉には騙されないとか、
その程度だけど、せめてもの抵抗をして。
8月のある日、騒動に着地点が決まったらしい。
父からそれを聞いたとき、
「ああ、そう。」とだけ私は言った。
これが言葉にならないってことかなあ。
だって、あまりにも突然、
当たり前が当たり前じゃなくなってしまった。
ものすごく皮肉なもので、
こんな時に恋愛の常套句が頭に浮かんで、
"大切なものは失ってから気づく"
なんて陳腐な恋愛ドラマかよって。
でも、ドラマじゃないんだよ。
そこから走り出して追いかけたら
まだ間に合って愛の言葉を口にしたら
ハッピーエンドに向かう話じゃなくて、
もうどうやら続きはないらしい。
何も知らなかった私は、
例えば「SMAP 25 YEARS」
という名前のアルバムが
ファンからの投票で曲が決まることも、
例えば新聞にSMAPへの感謝の
気持ちをみんなで載せようと
していたことも、あとから知った。
私はSMAPのことが大好きなのに、
何もできなかった、行動できなかった。
「スマスマ」の最終回が決まる頃、
SMAPのことが大好きなのに、
「スマスマ」は見られなかった。
当たり前のその光景を見納めてるみたいで。
待ちたくなかった。
「SMAP 25 YEARS」に収録される
曲が発表されたからサイトへ見にいったら、
みんなが知ってるあの曲も、
私が大好きなあの曲も、入っていて。
多分、みんなそう思ったと思う。
みんな、SMAPのこと大好きなんだなあ。
もうそれだけは一目瞭然だった。
何もどうすることもできずに、
あっけなく2016年は終わりに向かって、
中居くんの泣き声みたいな叫び声が
耳から離れないまま2017年に変わった。
どうすることもできなかったけど、
それでもSMAPのみんながラジオで
ありがとうって、感謝の言葉を
たくさんこちらに伝えてくれて。
救いたかったけど、
救えなかったのに、
SMAPは心を救ってくれた。
素直に心からそう思った。
だってそんな2017年の幕開けは、
つよぽんと慎吾ちゃんのラジオで
SMAPの曲流れてんだもん。
あのときは思わず笑っちゃったし、
泣いちゃったよね、だって、
あまりにも"当たり前"に
SMAPがそこにいたから。
でも"当たり前"ではなくなったらしい
現実だけは、心に穴だけを作ってる。
平たく言えば、ここから私は
いわゆる"スマオタ"になったんだと思う。
きっと私みたいな人はたくさんいて。
だけど、私は当たり前にSMAPが
好きだったからこそ、そこまで悲しみに
明け暮れずに済んだんだと思う。
好きで好きでどうしようもないほど
SMAPを大切に思っているみんなが
どれだけ苦しい思いをしたのかは、
私にはきっと計り知れないものだと思う。
それぞれが、それぞれに、
辛かったり、苦しい思いをしたと思う。
中居くんの言葉を借りるとするならば、
"そういう感覚が麻痺する"ほどに。
…だからこれはあくまでも私個人の
ほんの少し頭の片隅に浮かんでること
なんだけど、例えば私の大好きなSMAPの
誰かを攻撃してしまったり、
何かを批判してしまってる人は、
もしかしたら、もしかしたら、
もう、そうすることでしか自分を、
そして傷つけられた自分の大切なものを
守ることができなくなるほど、
悲しくてその悲しみの果てにいるのかなって。
怒ってるその顔は泣いてるんじゃないかなって。
もちろんそれが人を傷つけていい
理由にはならないんだけれど。
まあそんな妄想めいた話は置いといて。
そうやって私が少しずつ起きたことを
把握し始めた頃には、また新しい様々な
「これはどうなるの?」の着地点が
探し始められているようで。
私が当たり前にそこにあると思っていた
番組がたくさん最終回を迎えることになって。
そうだ、でも、慎吾ちゃんの「スマステ」に
中居くんが初めてゲストとしてやってくると
予告されたあの日は、久しぶりに嬉しくて
涙が止まらなくなったんだよなあ。
2人が揃っている姿を見られる、って
それだけでどれだけ胸が熱くなったか。
この胸が熱くなる感覚が私にとっては
"安心"なんだって気づくまでには、
10歳のあの日から16年ほどかかるらしい。
久しぶりにテレビが楽しみで
ワクワクしながら始まるのを待って、
名前を呼ばれて登場した中居くんは
真っ赤な髪をしていて、
SMAPのことが大好きな私は、
どうしたって赤の似合う木村くんを
思い出さざるを得なかったわけで。
慎吾ちゃんの番組にくる中居くんは
木村くんを思い出す赤い髪で現れた。
さすが、中居くんは、SMAPのリーダー。
そしてきっと、世界一の"スマオタ"。
そんな楽しい時間もあっという間で、
本当にあっという間に過ぎていって、
こんな風にSMAPの誰かがSMAPの誰かと
一緒にいる姿は、なんというか、
次は、いったいいつ見られるんだろうって。
なかなか先の見えない日々が不安で。