空が哀しいと言っている。
空が涼しいと言っている。
空が暗いと言っている。

ここが私の居場所だと言っている。

私はただ、棺の中で、聡明な顔をして眠りたいだけだ。

夜が来たから、もう眠りたいのに。

起きてなさいと体を揺すられ、叱咤激励され、休みなさいと諭され、

瞼を閉じても疲れは取れず、もう疲れてるのが私だろうと認識をし。

夜が来てもお迎えにきた訳ではなく、誰かの言う通り必ず夜明けは来るが、私はそれを待っているわけでもなく、朝の来ないうちにこの世から消えてしまいたいのに。

眠らなくても薄暗い空から太陽が射してきて、物悲しい一日を、憂う一日を、他人と同じ1秒を刻んで生きなければならない。

テレビも、音楽も、刺激になるものは辛くて、人の話し声も苦しく、
そもそも「生きてる価値」など問えるほど価値もないのに横柄にそれを探してきて、残るのは、骨と水だけなのに。

うつ期だとか軽躁状態とか、色んな評価をされ、どんどん老いるうちに身体的障害も増えることだろう。一体どこに希望があるのか。

夜になると心が言う。
「死にたい」って。

君の声をどうやったら拾えるのだろう。私にはそんな勇気がない。

死にたい。
みんな、死にたいよ。

死にたいってことは生きたいってことだっていう。

そうだよ。生きたいよ。

でも、生きるのが辛いんだ。みんな辛いんだろうけど、私は私の重荷を背負えない。

生きられるなら生きたいけど、生きやすければな。

でも、生きにくいんよ。

明日、また目を覚ますんだろうな。
寝なくても寝落ちして、寝てしまったって起きるんだよ。
もう起きなくてもいいのに。

夜が鳴いている。
夜には夜の音がある。そこに沈みたい。溶けたい。消えてしまいたい。