20190421-4 山寺蔵王ウルトラマラソン参戦記(最終章)
(第4編からのつづき)
ようやく本編で完結です。
レース本番は各駅停車並みのペースでしたが、参戦記も各駅停車となりました(笑)。
( ̄∇ ̄*)ゞ
本編では最終関門直前(80kmくらい)のあたりからゴールまでのことを記述します。
16時間制限のレースの残り区間ですから、消化試合的な行程になりそうなものですよね。
なんのなんの!
シリアスランナー様には低レベル過ぎてつまらないかもしれませんが、最大のドラマはこれからなのであります(笑)。
前半のハードな山越え、そして後半の暑さと思わぬ「伏兵」に悩まされながらも、レースはゴールの山寺に向かって終盤を迎えます。終盤は松尾芭蕉も辿った最上川本流や支流(須川、立谷川)を遡る形で進みます。また、コースも基本的に最上川水系の川沿いのサイクリングロードを忠実に辿ります。
Google Earthで俯瞰してみましょう!
前半部分を拡大…
萎えていた気力も急に復活し出します♪
山形と言えばフルーツ王国であります。特に中山町を通過中には大きな果樹園が目立ちました。その中でもひときわ目立つ白いキレイな花があります。これはスモモの花なんだそうです。初めて見ました。
( ̄∇ ̄*)ゞ
そういえば、そろそろ最終関門(86km地点)が見えてきても良さそうなんですが…
確かにGPSウオッチでは既に86kmは過ぎているにも関わらずエイド(関門)らしいモノが見えない。
後半になってからエイドの距離とGPSウオッチの距離表示との開差が徐々に大きくなっていることが気になってました。
どうやら同様に感じていたランナーさんもおられたようで、関門時刻が迫っているにも関わらず、最終関門の位置が予測できないというピンチに陥ります!
今年の宮古島ワイドーの悪夢がよぎる…
※関門位置を勘違いし(完全にNAOANのミスです!)、関門直前にペースを緩めてしまったがために80km関門を寸差で突破できなかったという痛恨のミス。
残り時間は10分を切っており、焦燥感に駆られながらとにかくペースを上げて走ります。
おそらくスゴい形相だったと思います(笑)。
ようやくエイドらしき白いテントが見えてきました。関門時刻まであと4分30秒です!
急げ、関門が閉まるぞ❗️
90kmのエイドでは、もうNAOANのあたりはラストのグループのため給食大放出❗️
冷たく冷やした秘蔵「ラ・フランスゼリー」などいただきました♪
あれ?でもLap98から急にペースが上がってますね。どうしたんでしょう?
こちらでは湯豆腐の振る舞いが♪
昼間は暑かったですが、日が落ちて急速に冷え込んできたため温かいモノは嬉しい。
何だかお握りが沢山余っていたのが凄く心苦しかったです。でも、もう胃腸が固まって食べられないです。ごめんなさい!
ときに…
さっきから気になっていたことが…
マラソンをやってGPSの距離が多いことはよくありますが、それはせいぜい誤差の範囲で、多くても1kmはないのが普通だろう。実際に先ほどの最終関門も1kmちょっと先にありましたことですし…
残り5kmと言えば、ゴール間際です。
ゴールが近づけば「ゴールはもうすぐ」的な雰囲気があって然るべきですが、それがここ95kmエイドではないんです…
どうしてでしょう?
この大会、確か100kmだよね❗️
そうだよね❗️
しかし…
スタッフさんと他のランナーさんとの会話が聞こえてきます。
「う~ん、100何キロかあるよ♪」
と楽しそうにお答えになるではないか…
Σ(゜Д゜)
おもむろに高低図をジーッと見つめる。
う~ん、なるほど確かに…
\(・o・)/
って感心しとる場合じゃない❗️
もう奥の院への往復はできないため(18時以降は危険なため奥の院には上らずにゴールとなる)、それを差し引いても…
多めに見て104kmはありそうだ…
前編で触れた後半の高低差の件といい、これで二度騙されました(あ、勝手に間違えただけなんですけどね…)。
4km増えるということは、さきほどまでのペースでチンタラ歩き続けると50分は余計にかかるということになる。
100kmを制限時間ギリギリでゴールしようと思っていただけに、かなり計算が狂う。
どうやらチンタラ歩き過ぎたようで、再びピンチに陥ります(まあ、軽度なものですが)。
現在18時20分頃
制限時間まであと1時間40分ある。
キロ11:00で行けばギリギリ滑り込めるが、これから徐々に上りになるため、これまでの歩きのペースではアウトになる可能性が高い。
前半ピッチを上げた方が良さそうだ。
最終エイドを出て間もなく日没を迎えました。ここから先は完全に真っ暗闇のサイクリングロードをひたすら走ることになります。
ここまで来て時間切れではあまりにも口惜しいので、ちょっと気合いを入れてキロ5~9あたりのペースで緩急付けながら走ります(走ったり歩いたり)。
泣きながらヒーコラヒーコラ走ります(笑)
。・゜゜(ノД`)
いつしか辺りは暗くなり、街灯も全くないことからほぼ暗闇の中を歩かなくてはならない。
完全に1人の区間が続くため、ヘッドランプの光量では心もとないことから強力なハンディライトも併用した。念のために出発直前にホームセンターで買っておいたのが役に立った。
ちなみに最後の暗闇の区間はほとんどが桜並木🌸だったようで、明るい時分であればラストランを長大な桜並木で彩ることができたようです。最終関門からももう少し頑張って早い時間帯に到達しておきたかった。
チョッと勿体ないことをしましたね…
暗闇の中をひとりラン&ウォークで先を急ぎます。でも行けども行けども明かりが見えない。
本当に104kmあたりにゴールはあるのか?もしかしてGPSの誤差で、もっとゴールは先にあるのではないか?
段々不安になってきました…
それでもようやく前のランナー集団に追い付き安堵します。
もう足はボロボロですが、最後の力を振り絞り、ゴール地点に向けて歩きます。
山寺の街中に入ったものの、ちょっと1ヶ所だけ皆で迷いそうになった分岐箇所がありました。何でも既にスタッフさんは引き上げてしまったようでした。
おいおい、マジか!
いくら遅いからってそりゃあ冷たいだろ(笑)。
幸い心配してくれた地元の方が善意で道案内に立っていて下さいまして事なきを得ました。
ありがとうございました♥️
恐らく何人か迷ったんでしょう。
ゴール目前でルートロストでは泣くに泣けないですからね。
「やまがたレトロ館」の前を通ります。こちらは「山寺ホテル」という歴史ある旅館だったそうで、今は旅館としての営業はしていないそうです。
そういえば記録を刻んできたガーミン935ですが、使用開始後初めて完走まで使用できました。実際に公表スペックの21時間使えるのかどうか気になってましたが、完走後の電池残量はどんなものでしょうか?
16時間使用で残量は20%
でした。
単純計算すると1時間につき5%バッテリーを消費したということになり、あと4時間で使い切るという計算です。
使用条件やバッテリーの劣化度合いにもよるでしょうが、14~16時間程度の標準的なウルトラマラソンなら心配無用と言えますね。これからも当面は使い続けることになりそうです。
※何やら次世代の945が出たらしいですが、特に欲しい機能はないので見送ります。
ホテルに着いてからは風呂に入り、缶ビールを1本開けましたが、もはや外に出る気力もなく、そのまま寝てしまいました。
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(そして大会翌日)
帰りの列車は昼過ぎのため、ホテルで朝食を摂ってから暫く周辺を散策しました。
温泉街という土地柄、日中営業しているお店はほとんどないようでとても静かです。
東北、なかなかやってくれますね❗️✨
【そして来年の展望】
素晴らしい大会だったと思います。
来年もリピートしたいですが、既述のとおり来年は5月開催見込みなのだとか…
花見の時期からはずれるのは残念ではありますが、新緑の蔵王もまた別の味わいかあるかもしれませんね。
ただ、最近の5月は東北と言えども非常に暑くなるリスクがあります(もはや北海道でも同じ)。入念な暑さ対策と補給戦略が必要となりそうです。
そして来年は野辺山ウルトラとぶつかりそうな雰囲気です。
今年は野辺山が台風被害でコース変更したので参加を見合わせましたが(トレイル区間がない野辺山は野辺山らしくない!)、来年「本来の野辺山」に戻ったらリベンジのために参戦したいと考えてます。
やはり東日本最難関のウルトラマラソンを征しなくては…
そうなると少なくとも野辺山でリベンジするまではリピートできないかな…
来年の野辺山はまずはリベンジ最優先のため仮装をやめてガチランでいくか!
そして東北・山寺に戻るとしようか…
(おしまい)