こんなにも、現実を現実として受け入れられないことがあるだろうか。

信じたくない。受けとめられない。認めたくない。






魔法先生ネギま! 完結





ホントかよ…マジかよ……なんでだよ。

マジか……マジなのか。


表紙折り返しの、「いよいよ次で最終巻!!」の文字を認識したとき、ショックで叫んだわ。

マジで10分くらい、読み始められなかった。
ネタとか誇張表現とかじゃなくて。真面目に。


ってか…もう、感想なんてしばらく書ける気がしないです……ちょっと、ショックが大きすぎて。


ってか、真面目にあと10巻はできる内容だったろ。2年3年はできたわ。いつもみたいに、長すぎるくらいにやれよ……そもそも、今巻で全く最終決戦然としてないのに、次で終わりとかバカかよ。

個人的に、だけど……これって明らかに駆け足だよな。打ち切りにしか思えない。

だって、そうだろ……今巻なんて、まさにあの劇場版みたいなもんだわ。
ちょいちょいクラスメート編で顔見せさせて、重要ぽかった伏線をサクサクと回収して。

超りん戦のときも、フェイト戦のときも、大規模戦闘にはワクワクする引きがあっただろ。

ってか、あと3巻……せめて2巻だろ。

今巻で戦闘に入らないんだったら、次の後半でナギとの最終決戦を始めて引いて、んで次々巻の最終巻で最終決戦終了と大団円だろ……。絶対に2巻は欲しかった。

ってか、普通に考えたら…今までのネギま!の戦闘クオリティを考えたら3巻くらい必要なんだってば!


ブリーチみたいに…終章突入!とか言ってくれよ。
鋼だって、最終章に入ってから何巻か続いたじゃないか。
これじゃ、マンキンの完全版の描き下ろしレベルの短さだよ……。

そんな、あと1巻はないだろ……ないっていってくれよ。
完結なんてしないって言ってよ……。
嘘だと言ってよ、ネーギィ……マジで。


もう、なんか駆け足すぎるテンポと、真実のショックのせいで…内容が上手くアタマに入ってこなかったわ(苦笑)


はぁ……マジ、かよ。マジなのかよ。嘘だろ…マジで。


俺、ネギま!が本当に好きだったんだ、マジで。

しょーじき、赤松マンガ十八番のラブコメパートやサービスカットは、今じゃもう辟易モノだけど……それでも、それを含めた「魔法先生ネギま!」っていう作品が好きだったんだ。大好きなんだ。


俺にとって、「魔法先生ネギま!」っていう作品は聖典で、俺の生きる糧だったんだ。


あの日。

リョウ君の家でたまたま読んだ、2巻。

サービスカット満載なのと、まき絵の可愛さに虜にされた、中2のあの日。


それから、古河のサティで、何故か当時最新刊だった8巻を、マンキン最終巻と一緒に買って。

8巻を読んだ感想は、いきなりエヴァちゃん&茶々丸&チャチャゼロとネギが戦ってて…でも、なんか師弟関係っぽくて「雷の斧」を習得させてたり、なんか不思議な感じだった。

小太郎も再登場ぽく出てて、ヘルマンのオッサンと戦ったり。

「雪の日の真実」で過去話を知ったり。

今考えれば、なんで最新刊から買ったのか分からないけど、でも面白かった。


そして、ネギま!にハマった俺は、1巻から7巻までを、1日1冊ずつ学校帰りに文教堂で買って帰り、読んで。

あの時は、毎巻毎巻、次の巻を読むのが楽しくて楽しくて楽しくて仕方がなかった。

3巻のエヴァ戦、4巻~6巻の修学旅行編、7巻のプチラブコメパート。

どれも好きだった。

4巻のアタマで、エヴァちんとコーヒーショップで再会するのとか好きだったし。

京都編では、長編バトルにワクワクして。


その後、同志とも言える神童TKと結託して。

ネギまライフを満喫して。

クラスメートを誕生日別にリストアップしたり、キモチ悪いこともした中学時代。

そして、9巻を購入し、物語は学園祭編がスタート。

超りん……。


10巻の発売日は、ちょうど中学の修学旅行の最終日。

修学旅行から帰ってきたその足で、10巻を購入して。

話が前後するけど。

修学旅行といえば、俺達にとってはネギまの聖地巡礼旅行だった。

デフォコースだった清水寺ではもちろん。
ネギまで出てた、とこを見て。3種の滝とか、目を瞑って渡る石とか。

そして、このちゃんちの実家のモデルである、伏見稲荷をコースに設定し。
伏見稲荷って、かなり中心部からは離れるんだけどね(笑)
それでも、千本鳥居が見たかった。凄かった。

流石に映画村までは見れなかったのが残念だけど。


そして、修学旅行といえば。
これは俺のネギま愛の為せる業か、もう巡礼叶わぬ聖地。

ホテル嵐山に泊まった、ということ。

外観も、部屋も、ロビーも、全てがあのホテル。
ネギが、アスナが、3-Aの皆が泊まった、あのホテル。今は亡き、あのホテルへ泊まれたことは、最大の幸せです。

写真を取らなかったことだけが悔やむ点。


そして、修学旅行&10巻を経て、11巻と12巻を楽しみに待ち、そしてTKと楽しく過ごし。

満ち足りた、日々だった。


そして、時は流れ。

俺は、高校受験へ。

そんな中、13巻の発売日の2006年の1月17日は、秀英の受験日だった。

13巻を読むために、その日を目標にし、頑張った日々。


13巻は、ナギ達の格好良い表紙で感動した。


そして、俺の高校時代が始まる。

慣れない新しい環境、孤独感に苛まれ、しょーじき学校に行きたくなくなっていた…入学後、1週間。

でも、俺は、4月17日の14巻の発売日に向けて頑張った。

俺にとって、3ヶ月周期のネギは!は、ツマラナイ毎日に活力を与えるための、無くてはならない存在だった。

誇大表現ではなく、本当に生きる糧だったんだ。

高1の夏前なんて……ホント、学校に行きたくなくて行きたくなくて行きたくなくて仕方がなかった。

同じ中学出身で唯一同じクラスだった、タナカズのリア充さ加減に打ちのめされ、俺が今まで生きてきた世界と現実の差に絶望して。

この時なんだ。
他人の目が異常に気になりだしたり、不特定多数の同世代を目の前にすると足が震えたり吐き気がするようになったり、人の目を見て話せないようになったり……自分自身に自信がなくなって、リア充への憧れを抱くようになったのは。

自分でも分かる。
中学の頃なんかは、わりかし気にせず大きな声で叫べた。
クラスの中で、目立つことを好んでいた。
出なければ、仕切りたがりなんてできないし、そもそも生徒会会長選挙に出るなんてアホみたいに目立つことが出来るわけがない。

今の俺じゃ、何百人の同世代の前で演説なんて、とてもできない。

怖くて怖くて怖くて。

モールのまばらな人混みですら、吐き気を感じるくらいの対人恐怖持ちだし。


中学時代は、自分をリア充だと思ってたんだ。
もっとも、その概念すらなかったけど。

あの頃は。


先週、他人を客観するタカちゃんメーカーをしたから、ついでに俺も自分で自己分析するけど。


こういう言い方をすると、嫌なヤツに思われるかも知れないけれど、聞いてくれ。


中学の頃、俺には絶対の自身があった。

あの300人近い集団の中で、一桁代の学力を確かに有していた。

流石に中学も後半になると、超長リーチ剣士Yザワや、ハナシマバスターの使い手や、マコリ・ポッターとかがいるから片手に入るのは難しかったけど、1年の頃は学年1位3連覇を成し遂げたし、かつてのライバルであった元とりせん(現□リコン)にも、総合的には白星の方が多かったとも思う。

そういった、「誇れる長所」があの頃には確かにあったし、それに友人にも恵まれていた。

何故だから知らんが、我が代の卓球部は数だけは多いぜ!なグレイトな状態だっため、友達の友達…という輪もあり、知人友人は少なくなかった。

さらに、中2の時のオタク会のメンバーは、無駄にバイタリティの高く…特にSusanなんて突出はしてないけど全ての点(学力・スポーツ・オタク度・男女関係ない交友関係)で8割マスターみたいな「プロの勝ち組」だったし。あの集団も、変だったけど居心地が良かった。俺にとっては、異文化だった。


あの頃、俺は自分に対して、全くキライじゃなかった。
自分自身に自信があった。

自分が恥ずかしい存在であるなんて、気付いてなかった。

集団の中で目立つことを厭わなかった。

「笑わせてる」と「笑われてる」の違いに気付いてなかった。

だから、虚構の上でも幸せだった。



そして。

卒業して、たった1ヶ月程度しか経っていないのに、自分自身を嫌悪するようになった。

世界を知った。

今までいたのが、ぬるま湯だったってことを、井の中の蛙だったってことを知った。


気づけば、人が怖くなっていた。


いつの間にか、自分自身に誇れるものがなくなって、他人ばかりを意識して、羨んだり妬んだりするようになってしまった。

自分自身への自信という「プライド」によって隠されていた、心の奥のそのまた奥の一番深いところに根付いている「エンヴィ」を呼び起こした瞬間である。


そんなふうに、入学後、1週間で腐り始め。

その心の空虚感を、たまたま知ったSNSで満たすようになっていった。

これが、かの去りし日々である。

友達100人できるかなを地でいったようなもんだ。

学校よりも、あのSNSにインしている時間の方が楽しかった。

嘘と夢で固められた、「エンデュミオン」という存在。

その上に構築された、カンケイ。

それに陶酔する自分。


俺は、きっとラブプラスをやっちゃいけない人間だと思う。
絶対に戻って来れない自信がある。
第三者的に俯瞰する他の作品ならまだしも、自分があたかも主人公のようにプレイするのは、やっちゃだめだ。

俺は、きっと戻って来れない。

アレはズルいよ。

心の虚を、マジでストレートに埋めるだから。擬似的に。

俺みたいに、嘘だって、虚構だって、現実じゃないんだって、そうやって分かってるのにすがっちゃうような性格の人間は、もう戻って来れない。

人生オワタゲームとはよく言ったものだ。
アレは、確かに…「2次元なら裏切らない」を体現したようなモノだからな。

バーチャルだ?
非生産的だ?
現実を生きろ?

バカいうなよ、アホ。
分かってて、すがるんだろうが。

分かんねーよ。
分かっててすがるなんて、そんな底辺の選択肢しか選べないヤツにしか、分かるわけねーよ。

現実を見ろ?
バカか。
現実を見てるから、だろーが。
現実を知ったから、だから、自ら隔離すんだろーが。


同じだったんだよ。

画面越しの幸せなんて、プログラムだろうがロールだろうがホンモノだろうが、一緒だよ。
「画面越し」な時点で、全部リアルにはなれねーよ。リアルになんて、なれなかったよ。

現実逃避して、何が悪いんだ。


話が逸れたが。

そんな風に、学校行きたくなくて行きたくなくて行きたくなくて仕方がなかった時、まずは「ネギま!14巻が発売されるまでは学校に行こう」って頑張ったんだ。
生きる糧だったんだ。

そして、14巻から25巻までの3年間12巻、3ヶ月毎の楽しみを心待ちにしていた。

18巻まで続いた麻帆良祭。
19巻から始まった、夏休み魔法世界編。
毎巻、ワクワクの連続だった。

リアルでも色々なことがあったけど、その中でもネギまの存在は、俺にとってトップクラス最大級の楽しみだった。


そして。

26巻まで続けば社会人、31巻まで続けば成人…という冗句を現実とし。

36巻で長かった魔法世界編も終わり、いよいよ夏休み明け、終章である2学期編・3学期編が続くと思ったのに!!
流石に、だらだら日常パートが続くなんてことはないにしても、まだ未来があると思っていた。


社会人になり、さらに厳しくなった日々を生きる糧として、俺にとってネギまは必要不可欠な存在だったんだ!



そんな、俺にとっての聖典、生きる糧のネギまが、終わる。

終わってしまうんだ。


俺は……どうすればいい?

俺は……この先、どうやって生きればいい?


マスター…答えを……。


超りん……。

「再見♪」