数年前、アクアフィリングの胸用フィラーを他のクリニック(美容外科専門医ではない)で注入された方がいました。
当時は「溶ける」「手術なしで簡単に施術できる」「自然に消える」と案内されたそうです。
しかし、アクアフィリングフィラーはアミド基の極性により水溶性ではありますが、
絶対に溶けてなくなることはありません。生分解性はまったくありません。
このフィラーは2%ポリアクリルアミド(polyacrylamide gel)成分で構成されており、
現在ではフィラーとしての使用自体が禁止されています。
驚くべきことに、2000年代〜2010年代には体内注入用として一時的に許可されていた時期があったそうです。
しかし十数年の間に数えきれないほどの副作用が発生し、許可は取り消され、使用禁止へと進みました。
現在では、体内注入用として正式に承認されたフィラーは存在しません。
それにもかかわらず、今でも多くの美容クリニックでは“オフラベル”として体内注入用ボディフィラーを使用しており、副作用が起きた場合の被害は無知だった患者に降りかかるという構造が、業界の病理として残っています。
なぜこれを国家が正確に取り締まらないのか、本当に疑問です。
ちなみに、ポリアクリルアミドゲル(PAAG)は産業用途では、排水の凝集剤や電気泳動ゲルなどに使われる物質です。
そんなものを体に入れるなんて、本当に!!!
フィラーは一箇所に留まらず、移動するという副作用が非常に多いです(filler migration)。
液体であるため、重力方向に流れ続けます。
運が良ければ流れずに留まることもありますが、流れてしまう可能性もあります。
私のもとにフィラー除去手術を受けに来られる患者さんの多くは、このフィラーの流れによる胸の変形を伴って来院されます。
そのため、深刻な変形が起きている場合は、乳房下縁(IMF)の再建が必須となります。
これを脇下から内視鏡で綺麗に除去し、同時に崩れた乳房下縁を傷跡なく再建するというのは、非常に高度な技術です!
(私は“超絶技術”だと思っています)。
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