Hush-a-bye, Baby on a Tree Top | マザーグースのうたに魅せられて

マザーグースのうたに魅せられて

英国伝承童謡(Nursery Rhymes)はマザーグース(Mother Goose)
という名で知られています。

このマザーグースで、すっかり魅了された私、ふぁざぁぐうすが、
つたない知識と英語力でマザーグースについて紹介していきます。

ねんねんこ あかちゃん
ゆりかご きのうえ
すやすや おやすみよ
風が吹くとき ゆりかご揺れる
つよく吹くとき ゆりかご落ちる
あかちゃん ゆりかご もろともに

Hush-a-bye, baby, On the tree top,
When the wind blows the cradle will rock;
When the bough breaks the cradle will fall,
Down will come baby, cradle, and all.


the Handbook of Nursery Rhymes

マザーグースの子守唄でも1、2を争う有名なライム。

オーピー夫妻はこのライムの作者をメイフラワー号で
アメリカに上陸した清教徒の一人と推測しています。
当時のネイティブアメリカンは樺の木に揺りかごを
吊っていたらしく、それを歌った情景であるとか。

だとしたら、アメリカ発のマザーグース第1号かも?

さて、実際には揺りかごはちゃんと床に置いて
揺りかごを揺らしながら、歌う「もしも」のうた。

古い文献では、床に置いてあやしている挿画が多いようです。
木の上の揺りかごの絵や、揺りかごから落ちる赤ちゃんの絵など、
ライムそのものの絵が増えるのは近世になってからとか。

挿画の多くは、春の花綻ぶ情景が多く、
ゆりかごを揺らす風は、春をの訪れを知らせているのでしょうか?
じゃぁ、強く吹く風は春一番か?


Henriette Willebeek le Mair (Our old nursery rhymes 1911)

ちなみに、核戦争に直面した老夫婦をえがいた絵本、
レイモンド・ブルッグズの「風がふくとき」はこのライムからの引用。

風が吹く=核爆弾による爆風
みなおちる=すべてが亡んでいく

という風に喩えられています。