等々力警部は金田一耕助の夢を見るか? | 星詠みの庭

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東洋占術を中心にしたブログです

ブログ、大変ご無沙汰しておりました。

 

ほぼツイッターの方でいろいろとつぶやいていたのですが、

ブログも更新しないとな、と思いました。

 

久し振りに「五行易師弟問答」についてです。

もっと他にも記すべきトピックスはたくさんあるのですが、

リハビリ的に断易の事を書いてみます。

 

もっとも、断易の自主勉強も滞っていたのですけども・・・。

 

さて、「五行易師弟問答」第287

「金を貸す吉凶」

 

 

 

 

早速推理開始。

 

お金の事なので、用神は「妻財」と見ました。

二爻に寅木で財は出ています。

・・・この財爻は月の酉金から剋されており、かつ、

日からは影響ありません。

 

(うーん、弱いなこれは)

 

その用神の敵である、忌神は五爻にいる兄弟申金です。

 

月の酉金と同じ五行。そして日の丑土から生じられる。

先程の用神に比べるとかなり強いです。

 

(これはもう決まったようなもんだな・・・)

 

用神を助ける原神は、初爻の子孫子水。

これは月の酉金に生じられますが、日の丑土からは

剋を受ける。

しかし、剋されながらも、その丑土とは「合」の関係で、

日からの合なのでここは活性化されます。

 

しかし、このお金を貸す事を相談に来た相談者自身を

あらわす「世爻」そのものも動き、戌土であるので

忌神である申金を生じる事になります。

 

ちょっとこの状態から考えて、お金を貸すのは凶だな、と。

忌神の兄弟は「損失」を意味しますから、

 

「貸したお金は返って来ない」

 

という判断が出来るかな、と思いました。

 

「ようしっ!わかったっ!」

 

金田一耕助シリーズの等々力(立花)警部ばりに

手を打ちながら、正解へ進みます。

 

 

・世爻にも付く父母が応爻にも出て多現。

 応爻の辰土の父母は、世爻戌土の「墓」にあたり、

 この相談者が何らかの理由があって、

 お金を貸さなければならない状態。

 

・世爻が動き、空亡ではあるが、財爻寅木の「墓」にあたる

 未土に変化する。

 また、原神の子水が日に合起される。以上から、

 貸した相手は無理してでも返してくる。

 

(え・・・お金返ってくるのか・・・)

 

またしても断易の判断の難しい所にぶち当たりましたね。

 

私は用神、忌神の要素だけを考えていましたが、

最大のポイントは、

相談者の世爻が自ら動いて、用神財爻である

寅木の「墓庫」に変化する、という事だったようです。

 

いやぁ、これはちょっと基本的な判断ではなく、

上級といいますか、紙一重の判断の妙なのではないか、

と思いました。

 

本文はさらに続きます。

 

・世爻の戌土、動いて未土に変化。

 そして日の丑土。

 この丑土、未土、戌土の三つで「三刑」を成す。

 世爻が含まれているから、このお金を貸す人は

 人間的にちょっとキツい部分があり、

 お金を貸した人とトラブルになるだろう。

 

 果たして、貸したお金は返って来たが、

 貸した人の口の悪さから喧嘩になり、その二人は

 不仲になってしまった、という。

 

・ちなみにお金が返って来たのは、世爻が動いて

 未土へ化した空亡の解けるその未土日であった。

 

 

結果にウソ偽りがなければ、この用神の弱さ、

忌神の強さでもお金は返ってきた事になります。

 

ポイントは世爻の変化。

何度か書いていますが、確かに「独発は神機をあらわす」

(唯一動いている爻の重要性)

だったのですね。

恐らく世爻が動いてなければ、このような判断には

なっていないはず・・・。

 

特に諸口流では、ことお金の問題に関して、

この「墓庫」を良く使い、良く当てた、と言われます。

 

 

これが推理小説だったら、

また私は犯人を間違った事になります(笑)

だまされたというか、観察力、判断力の不足を

まざまざと自覚させられる次第。

 

 

私はやはり等々力警部レベルなのか・・・(笑)

 

「ようしっ!わかったっ!」 (わかってない(笑))