さあ。感情に踊らされ舞い狂え。


 永劫とも想える長い長い時間。
変遷を重ねてきたデータを見て狂うが良い。
さあ…感情よ魂よ記録よ記憶よ。



狂える者らと共に踊り狂え。



狂わずに済んだものだけが私と共に歩むのだ。



 そうだ。たった一人しか居ない白猫だけが。
永久に狂わぬ者だけが私と添い遂げるのだ。

 白猫が私と共にあり続けるのは。
自分と居ても狂わないものが一人も居ないからだ。
私と同じだ。だから白猫も叫ぶように謳い狂う。
同じだから私に応えて詠う。





 聞いたものは必ずや狂う闇月の旋律を。
躍る黒猫、詠う白猫。狂う事すらなく。
既に狂っていればこれ以上狂う事もない。
狂いたいという欲望は底がないが狂気には底がある。




 生まれるその前から狂った白猫と
生まれたその後も狂った黒猫とが奏でる。
闇夜の朔月の円舞曲。ロンドは途切れる事はない。
死んでもなお躍り続け詠い続ける、死んだ事すら
頓着せずにただひたすらに踊り謳い舞い詠う。

 そう、こうして闇月に
二人で舞い詠って一晩中狂う事が
二人がココに生きている何よりの証。