活字の世界に入ったのは15歳のときでした。
以来、自分の文章を書くことが楽しく、読むほうは二の次。
本を読まない物書きとなりました。
それでも、小学生のときには学校の図書室の本をぜんぶ読んだり、中1の夏休みには母が持っていた文庫本の日本文学全集をぜんぶ読んだり、本が好きだったことはたしかです。
ただそれも、いま思えば、文章を書くためのインプットだったような気がします。
描写というものに目覚めたのは小学校5年生のとき。
いまのEテレ、当時のNHK教育テレビの高校通信講座の現代国語の放送で、志賀直哉の『網走まで』に触れた瞬間でした。
上野駅の改札口を通ろうとする主人公が構内の混雑を実況するかのような表現に魅せられました。
とくに、改札口にひっかかる風呂敷包みを「口を歪めて引っ張る人」がいるというフレーズ。
大正時代の上野駅が見えて、わたしもそこにいるように思ったのです。
翌日すぐに近くの本屋さんにいき『網走まで』が表題になっている文庫本を買ってもらいました。
それから毎日のように、本屋さんにあるったけの志賀直哉の文庫本を求め、店頭にないものは注文して、二か月くらいで、志賀直哉の短編はぜんぶ読んでしまいました。
『暗夜行路』は、中学に入ってから、例の母の文庫本日本文学全集で読み、志賀直哉をコンプリート。
その後は、母が買ってくる文芸雑誌を読み、再掲されていた山本周五郎が好きになって、単行本をつぎつぎ書いました。
中3になると、同級生の影響で筒井康隆に耽溺。
また、数か月で文庫本をコンプリートです。
筒井康隆の作品にはパロディがたくさん出てきます。
もともと演芸が好きでしたから、言葉遊びはいくらでも吸収し、アウトプットもしたくなります。
『夢の木坂分岐点』という作品からことわざのパロディを真似して。募集もされていないのに週刊朝日に投稿して掲載されたり、やりたい放題でしたね。
そのへんからは、物書き志向一本になって、本をあまり読まなくなるわけです。
大学に進み、やはり母の文芸雑誌からだったか、宮本輝を知ります。
年代は違うけれど、自分の家族の物語と重なるものを感じ、引き込まれました。
新作を追いかけたのは彼だけだったような気がします。
さらに国語学の授業で池波正太郎の『鬼平犯科帳』を読み、日本のハードボイルドだと心酔。
テレビドラマも放送されてますますファンになりました。
以上、ささやかですが、わたしの好きな作家選です。
それぞれから、描写、パロディ精神、情感、待遇表現、を学び、現在も影響を受け続けています。
「羽生さくるの文章教室」個人授業を開催しています。
4回でプログラムを構成しました。
各回120分の対面スクーリングです。
場所は都内のカフェなど、オンライン受講も可能です。
第1回 ライティングの基本とワーク
自己紹介文の準備
第2回 自己紹介文の添削・講評
800字エッセイの準備
第3回 800字エッセイの添削・講評
手紙の準備
第4回 手紙の講評
ライティングセッション
後日、ライティングセッションのフィードバックをお送りします。
受講料は1回の授業につき¥7,700円(税込)になります。
2020年11月より「羽生さくる文章教室カスタム」を開講しました。
ブログを始めて続けたい、エッセイをサイトで発表したい、インタビューの技法を覚えたい、など、ご希望に応じてオリジナルの授業内容を組み立てます。
受講は単発の1回から可能です。
受講料は1回につき¥11,000円頂戴いたします。
2021年2月より「羽生さくる文章教室 シングル」を開講しました。
対面かzoomでの2時間の個人授業になります。
受講料は税込で11,000円申し受けます。
各講座の受講料は原則銀行振り込みでお願いいたします。
お申し込み後、授業のスケジュールが確定できましたら、口座番号をご連絡いたしますので、授業前日までにお振り込みください。
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「ライティングセラピー」
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