中学高校の同級生と同窓会などで何十年ぶりかに会うと、
「さくるちゃん(ここは本名が入ります。笑)がおかあさんだなんて、ぜんぜん信じられない」
といまだにいわれます。
長男はすでに28歳、長女は24歳なんですけれど(笑)
2000年には育児の本も書きました。
『私のままでママになる』(大和出版)です。
当時は息子が小学校2年生で娘が年中さんでした。
そこに書いたのは、ひとことでいうと
「こどもを尊重する」
育児でした。
ノウハウも大事なことも、それしかないと思っていましたから。
2020年現在、娘と暮らしていて、息子もすぐそばに住んでいます。
母親としての仕事はずっと途切れずにしているわけで、子離れも親離れもしていないのですが、そもそも、くっついていないから離れることもない、というのがじつのところです。
わたしと息子、わたしと娘、わたしと息子と娘、息子と娘、どの関係もとても良好です。
でもくっついてはいなくて、離れなくては、とも誰も思っていない。
このいまの三人の関係が「尊重」の育児の結果だと思っています。
母親になる前にデビューしていましたから、言葉についてなにか特別な育児をしたのではないですか、とを聞かれることもあります。
たしかに、言葉についてはめりこむほどのマニアなのですから、変わった教えかたをしていたかも知れません。
自覚はないのですが、当時していたことをお伝えするならば、ですね。
まず生まれて最初、分娩室で抱っこしたときから話しかけていました。
息子には「きみだったのかー」といったと思います。
おなかのなかでさんざんうごうごしていたのは、きみだったのか、と。
娘には「早かったねー」だったかな。
切迫早産で40日も入院してその後も家で安静にして、きょうからは早産じゃない、となった翌日に生まれましたから。
それ以後、言葉のまだわからない赤ちゃんに、ではなくて、聞いたことはぜんぶわかるひと、という前提で話していました。
口調は現在に至るまで変わっていないと思います。
おかあさん的な話しかたではなく、ともだちに話すのと同じ、といってともだち扱いをしているわけではなくて、わたし独自の話しかたです。
とくに敬語を使わなければいけない場面以外はぜんぶこの話しかた、という口調でこどもたちにも接しています。
なぜ最初からぜんぶわかっている前提で話したかというと、そうしたかったし、それ以外考えられなかったというのもありますが、あえていうならば、まだわからないといってもいつかはわかるわけで、そのいつ、はどうやって判断するの、と思うからでした。
わかりはじめるのはこどもたちのほうだから、わたしとしては最初からわかると思って同じに話していなければ、彼ら自身がそのときをつかめないではありませんか。
同じ理由で、こどもたちの聞こえるところで、大人同士で彼らのことを話すのもいやだなあと感じていました。
その場にいるなら、0歳でも3歳でも、会話に参加していると思って「勘定に入れて」話していたのです。
これも「尊重」の一環だったかも知れません。
息子にも、3歳11か月下の娘にも、同じ接しかたをしましたが、しゃべり出した時期も覚えていく過程もそれぞれ違いました。
息子はどちらかというと口が早く、娘はわかっていてもなかなか話さない感じでした。
あとで聞いたらまちがえるのがいやだったそうです。
彼らの個性というものも、生まれた瞬間にわたしが感じたままでいままできています。
わたしは「育てた」わけではなくて「対応していた」だけではないかな、と思っています。
育児の言葉、言葉と育児、言葉の育児。
「私のままでママ」になっている方々、なろうとしている方々のために、これからときどき書いていきますね。
羽生さくるの文章教室」個人授業を開催しています。
4回でプログラムを構成しました。
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場所は都内のカフェなど、オンライン受講も可能です。
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受講料は同じく¥7,700円(税込)です。
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