文章を書くのに時間が掛かってしまう、という方は少なくないと思います。

ブログを一つ書くのに2時間、とか。

途中で止まってしまって進まない、とか。

 

 

時間を掛けるのはわるいことではありません。

言葉をゆっくり選んでじっくり取り組むと文章の味わいが深まります。

煮込み料理みたいに。

 

 

でも、自分の書きたいスピードより遅くなったり、

言葉がなかなか出てこないのがじれったかったり、

集中力の限界を超えて疲れてしまったりするのは、快適ではありませんね。

書きたい気持ちがあっても、書くのがおっくうにもなってしまいます。

 

 

速く書く、というよりも、スムーズに書けるようになるといいですね。

体感としてするするっと書けると気持ちがよく、もっと書きたくなります。

でも、言葉が出てこないんです、と声が聞こえてきますね。

 

 

どうしたら、言葉がもっとスムーズに出て文章を書く時間が短縮できるでしょうか。

生徒さんからこう質問を受けたとき、わたしの答えは決まっています。

 

文章と自分との距離を縮めましょう。

 

語彙が豊富なことよりも、いい回しをたくさん知っていることよりも、

パソコンのタイピングが速いことよりも、

文章との距離が短いこと。

いいかえると文章と自分が近いこと、です。

 

 

では、どうしたら、文章と自分との距離を縮められるのでしょうか。

わたしが文章教室でお勧めしているのは、お気に入りのペンとノートを持ち歩くことです。

そして時間が空いたら、ノートを開いてなにか書きます。

日記でなくていいのです。

そのときに浮かんだ言葉や、いま目に見えているものを書いてみる。

 

 

そして自分で読む。

書いて読む、書いてまた読む。

翌日も時間があったら書いて、読む。

お化粧を直すときにコンパクトを開けるように、ノートを開いて書く。

自分の顔をコンパクトの鏡に映すように、書いたものを読む。

 

 

これを繰り返していると、文章と自分との距離が近づいてきます。

いまはSNSで書いたものをすぐともだちや不特定多数の人に読んでもらえます。

発信がたやすくなったのは素晴らしいことなのですが、

文章が持つ「自分との対話」の機能が弱まっているようにも感じます。

 

 

目の健康のために、目とノートとの実際の距離は保っていただきつつ、

気落ちの上では鼻の先をどんどんノートに近づけてください。

自分が書くことと自分が読むことの間の距離を近づけることでもあります。

近いからスピードも上がってきます。

書いて読む循環が生まれ、スムーズに回るようになるでしょう。

 

 

ペンとノートを「お気に入りのもの」にするのがコツです。

これはわたしらしいペンだなあ、こういうノートが大好き。

そんな組み合わせで携帯してくださいね。

 

 

 

 

羽生さくるの文章教室個人授業。

随時受けつけております。

対面で1回につき2時間の講義と推敲指導をいたします。

受講料は7,000円+消費税10%になります。

 

基本4回のプログラムをご用意していますが、単発でもお受けします。

4回続けていただくと、自己紹介文から800文字のエッセイ、あの人への手紙まで完成。

最終回には「羽生さくるのミニライティングセッション」として今後の文章についてのインタビューをし、

テキスト化してお送りします。

会場は都内のカフェなどですが、Skypeでの受講も可能です。

 

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