わたしがよく本を読んだのは中学3年生まででした。

好きな作家は志賀直哉。

彼の短編小説『網走まで』で「描写」というものに目覚めました。

写真でも見たことのない大正時代の上野駅の様子がありありと浮かんできたのです。

まるで魔法にかけられたようでした。

 

 

池波正太郎を読みはじめたのは大学生のとき。

国語学の授業で、池波正太郎は敬語から罵倒までを含む「待遇表現」が完璧と聞いたからです。

でも、すぐに登場人物たちに魅せられました。

文体も素晴らしい。

「雨のまま夜になった」

という一行にしびれました。

日本のハードボイルドだと思います。

 

 

志賀直哉も池波正太郎も、センテンスは短めです。

短いセンテンスを畳み掛けて描写を重ねていく手法。

わたし自身それを真似してきました。

短いセンテンスは読む人がイメージをたどりやすく、意味の混乱も起きにくいものです。

 

 

もちろん、センテンスの長さも書く人のセンスと好みによるものですが、

文章を書きはじめの段階ではワンセンテンスを短くし、伝える内容を一つずつにするのがよいでしょう。

一度にぜんぶ伝えようとせず、三つくらいの文でわかってもらう気持ちで書いてみてください。

 

 

 

 

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