世界平和は一家団欒のあとに | 鉢野在流はライトノベルがお好き!?

鉢野在流はライトノベルがお好き!?

ライトノベルを中心に創作、批評、文章研究などを書いていこうと思ってます。物書きからの目線で物事を見定めるようシンプルに分析できれば、と。

世界平和は一家団欒のあとに (電撃文庫)/橋本 和也
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 ――星弓家の兄弟姉妹は、みんな特殊なチカラを持っている。彩美。自称運び屋。魔法を自在に操る。七美。無敵。宇宙スケールで戦うバカ。軋人。生命の流れを思 いのままにする。軋奈。生命を創り出す力を持っていた。美智乃。大食漢。回復魔法の使い手。刻人。正義漢。優しいけれど怪力。彼らは世界の危機をめぐる事 件に巻き込まれ、否応なくそれを解決しなければならない星のもとに生まれていた。あるとき長男の軋人は自らと世界と妹の、三つの危機に同時に直面するが……


 この作品の見所は、異能力設定。家族全員がなんらかの異能力を持っているヒーロー家族なのですが、それによって生じる現実的な悩みが今作の魅力。異能力といえど越えちゃいけない領分がある、彼らはあくまで異能力者であって神や悪魔ではない。しかし、もし、その異能力のせいで神や悪魔に近づいてしまうと……続きは本編で。


 お気に入りのシーンは、美智乃の告白ですね。なるほどなと。そういうことかと納得できるヤマにどう主人公が対処するのか。そこまでがお気に入りのシーンですね。主人公がその問題について対処する方法は、お気に入りにはなりませんでした。


 学べたところは、異能力設定を上手く使った展開。他作品のパロディを含みつつ、そこを現実と突きつけ合わすやり方は、意識したつもりはありませんが今期のMFJに送った私の作品も影響を受けているかもしれません。実に面白く、ラノベ向きな展開で使いやすい方式だと感じました。

 直死の魔眼度 ☆☆☆☆☆

 ――大切なものってぼうっとしてるといつの間にか手の届かないところにいってたりするものよ