Levi’s Vintage Clothing 1933 model

2016年9月購入

ご存知LVCの復刻版です。


股上深め、足元まで太さが変わりません。
所謂“ズドン”です。デニムがファッションとして認知される以前の作業着としてのデニム。

当時の主流であるサスペンダーボタンが付いてます。ただ、この当時はベルトも普及し始めた事もあり、当時は購入時に『ベルトか、サスペンダーか』と聞かれたそうな。『サスペンダー』と答えると付いているシンチが切られたそうな。



赤耳も今の仕様と少し異なります。


ご存知な方、多いと思います。
股リベットです。

ストーブで暖を取っていたらリベットが熱くなり火傷をしたので廃止になった…有名な逸話です。個人的にはここは正直カンヌキで十分じゃないかな?とも思いますが…カンヌキで良いか悪いかでは無く、”股にリベットがある事”それ自体がポイントなんです。


このデニムの一番の魅力は裏面ではないでしょうか?見える限りで、

 ①アーキュエイトステッチが雑
 ②隠されてないリベット
 ③シンチバック
 ④赤タブ無し
 ⑤レザーパッチの下にある白いタグ
  (↓で紹介)



↑コレ

分かる人には分かる内容ですし、分からない人にはトコトンどうでも良いであろう話ですが、世界恐慌真っ只中な当時、国がニューディール政策で定める規約や制約(週40時間労働等々)をきちんと守っている企業が付けていたタグ。流石はLevi’sです。当時からコンプライアンス重視です。



12オンスです。生地には多少なりとも違和感を感じますが、一方では1930年代ですから、ある程度妥当かもしれません。


Levi’sについては、正直かなり穿った見方をしています。生地もペラペラ、何十年も前に作った自社のモデルを再現してるだけで目新しい物はなく、made in USAというだけのデニムを高い値段で売る(穿った見方、ですから悪しからず。この後挽回します)…そもそも作業着という認識をされていた時代の復刻デニムに3万円も払うってなんだろうという。

ただ…違うんですよね。実際に履いてみるとそういう次元では無くて、百数十年に渡るデニムの歴史の一部に直接触れている感覚がします。ちょっと大袈裟かもしれませんが、所謂“レプリカブランド”には出せない“重み”があるのは確かです。
ビンテージマニアの方からしたらこの復刻自体もそこまで忠実では無いそうですが…私からすると本物に何十万円も出すなら、この価格でこの仕様に触れたいという考えです。