俺は職場の女性に恋をしていた。きっかけは些細な事だった。皆と仲良くできるか不安だった時に、手を差し伸べてきたのが優子だった。初めはそんなつもりは無かった。優子に相談を受けるまでは。優子は同じ職場の雅也との仲をとりもって欲しいと俺に言った。それで気持ちに気が付いたんだ。

俺は雅也が里美とiう別の女性を好きなことを知っていた。そして優子は里美が俺の事を好きだと打ち明けた。俺はなんと言えばいいのだろう。優子は雅也が里美の事を好きな事を知っていて俺とくっつけば、雅也が里美を諦めると思っているのだろうか?彼女の無邪気な笑顔からは想像できないが

それよりも俺の気持ちだ。俺は優子のことが好きだと気が付いてしまった。里美が俺の事を好きといわれても、俺の気持ちは動かなかった。俺は自分の感情を押し殺し優子に言った。「じゃあ4人で遊びに行こう。俺が里美と話ししてる間に、優子は雅也と仲良くなればいい。セッティングは任せて、優子のフォローもするから」

優子は、俺に相談して良かったと言っていた。俺はその日の事を考えるたびに、自分が優子を好きだと言う気持ちが深くなっていくのが解り頭を抱えた。翌日、全員のスケジュールから休みを合わせ皆で遊びに行く約束をした。長時間考えていると気が変になりそうだったので、最短日程でセッティングした。

当日、4人で居酒屋に入った。優子と雅也が隣で、向かいの席に俺と里美が座った。雅也の向かいには里美、俺の向かいには優子だ。優子は積極的に雅也にアプローチしているのがわかった。目の前で見ていて切なかった。そして、里美は俺に積極的に話しかけてくる。雅也は俺と里美の事を気にしている。俺はこの状況に耐えられず酒の量が増えていた。

俺は、優子の服や雑貨をネタに雅也にふって話をすると、優子は喜んで雅也にアプローチして、里美がそれをネタに俺にアプローチしてくる。そして雅也は里美に話しかける。頭が痛くなってくる。俺が何を話しても、この流れは変えられない。俺は自分の気持ちを殺して、必死に優子を応援していた。

そんな時に、雅也が言った。「俺、里美の事が好きなんだ」と…。その一言で全てが壊れた。優子は涙を流していた。俺は慌てて「優子は雅也の事が好きなんだよ」と雅也に言ったら、優子は俺を叩いて外へ飛び出していった。俺は飛び出して優子を追いかけていた。「優子!待てって!」追いついて手を掴んだ俺に優子は抱きついてきた。

優子は泣きながら俺に抱き付いて「お願い、雅也の代わりにしばらくこのまま居させて、切ないよ…」そう言ってしばらく泣き続けたが、切ないのは俺も同じだと内心思っていた。その後、2人で居酒屋に戻ったが、2人の姿は無かった。俺は優子の気持ちを考えると、気軽に誘う気にはなれなかったが、「飲みなおそう」とだけ呟いたら優子は頷いた。

優子の弱っているところに付け込んで、自分が告白する何て事は俺にはできなかった。優子が抱き付いてきた時、キスしたい衝動を抑えるのに必死だった。自分の気持ちを伝えられたらどれだけ楽になれた事か。だが、強く抱きしめてやる事しかできなかった。あの頃に戻れても、同じ行動を取るだろう。

その後、雅也と里美は付き合い、俺は転勤で職場を離れる事になった。優子は今どうしているのだろう。元気で幸せに暮らしてればいいなぁ。自分の気持ちを自分の言葉で素直に言える人間が勝つって事ですね…。

以上、ノンフィクッション恋愛小説です。
なんとなく書きたくなった…。(ノ_・。)