140文字小説にハマってしまいそうなので・・・
完結させてみた。(;゜∀゜)・∵∴ガハッ!


去勢された猫
①今日もあの去勢された野良猫がいた。人間による理不尽な理由で繁殖さえ出来なくなった猫。お前は何のために生きてるんだ。だが、その野良猫でさえ生きる事をあきらめていない。『俺も頑張るからお前も頑張れよ』俺は人目を気にしながらその猫に囁いた。『ニャー』と一声だけ鳴いた。さて今日も頑張るか

②仕事は単純作業の繰り返し、勝手な事はできない規制、その与えられた場所で生きていくしかない。正に去勢された猫だな。だがこの仕事には意味がある。それを信じて進むしかない。俺はあの猫のおかげで癒されている。きっとこの仕事も誰かの役に立ってるはずだ。俺はまた猫を思い出しやる気を取り戻した

③仕事の帰り道、猫に会いに行ったら道路でボロ雑巾のような姿になっていた。俺は自動車の工場勤務だ。俺の仕事があいつの命を奪ったんだ。俺は素手でそのかわり果てた猫を掴んで道の片隅に埋めてやった。仕事は続けられそうに無い。野良猫、俺は変わったぞ。命は決して無駄じゃなかったんだ忘れないよ。

④俺は猫の墓の前で彼女に出会った。彼女は墓に花を供えて両手を合わせていた。俺に気が付くと会釈をし、『あの、私が道具を取りに行ってる間に貴方が埋めている姿を見て、嬉しかったです』と、話しかけてきた。どうやら野良猫は魂を開放されると、キューピット役もこなすらしい。

⑤彼女が言うには、俺の後にいつも猫を撫でていたそうだ。たまに俺のことを見かける事もあったそうだ。それを聞いて俺は、毎日猫に囁いてる姿を見られていた事に気恥ずかしくなり、『俺、毎日ここに来ますので、また』と、慌ててその場を逃げるように離れていた。

⑥気が付くと、毎日の日課の野良猫との挨拶が、彼女との挨拶に変わっていた。月日もたち、今はやりがいのある仕事をしている。自分の意思が成果に繋がる仕事だ。もう去勢された猫ではない。ありがとう。お前のおかげで俺の人生は充実している。俺は彼女と一緒に墓の前で、両手を合わせた。


壁|ー゜)コッソリ 一部ノンフィクションとか言ってみる…。
前に、ナチュラルで書いたのとどこか似てるのはそのせいです。
※③の命は消して無駄の誤字を、決してにヒッソリ修正済み…。
140文字小説投稿の方は消してになってるけどw

解説コーナー。何故こういう小説になったか…。ヽ(゜∀゜)
①去勢は人間の身勝手と書きたかった。そんな身勝手のせいで生きる気力もなくしそうな猫でも生きている。俺も社会の理不尽に負けずに頑張るよ。と言う内容

②命令されて動くだけの自分の仕事は社会でなんの役に立ってるんだ?と、去勢されて生きてる意味あるのか?とを掛けてる訳ですね。そして、去勢された猫でも、頑張って生きてるおかげで、少なくとも自分も癒されてると言う意味がある。そう言い聞かせて、自分の単調な仕事も役に立ってるはずだと、意味を持たせようと、去勢された猫を思い浮かべてやる気を出してる訳ですね。

③これは、自分の仕事が猫を殺した。仕事を続けられそうも無いという所に、主人公のプロ意識(責任感)を感じて欲しくて書きました。最近の無責任社会への皮肉を込めまくってます。見る人によっては、そんな事で仕事をやめるのはおかしいと思うかもしれません。しかしココでは主人公は①②の時点で自分の仕事のやりがいが無かった訳ですね。そこに、猫の死です。心のよりどころ。やる気の源が仕事のせいで無くなってしまった。ココで主人公が気がつく訳ですね。自分にはもっと向いている仕事がいくらでもあるはずだ。俺が頑張る事で猫の死に意味を持たせてやる。と心に誓う訳ですね。仕事に対しての責任ではなく、仕事が社会に与える事への責任。コレを考えて欲しいと思った訳です。コレこそプロ意識だと自分は思うので…

④コレは・・・正直③で終わると暗いイメージなので、ハッピーエンドにする為、無理やり付け足し・・・(;゜∀゜)・∵∴
いえ、良い事をすると良い事が返って来る。行動すれば誰かが見ていて心を動かされる事もあるという事を書きたかったんです。それに単独で見てほのぼのする話も書きたかったので・・・。

⑤これは、本来主人公には行動力が無い。という事を伝えたかったんです。しかし、最後の台詞に『また』と付ける所が、変わろうと誓った主人公のささやかな頑張りですね。猫の死が後押しして、『また』を言わせたんですね。

⑥エンディングになる訳ですが、臆病で流されて動いていた主人公が、猫のおかげで幸せを掴み生まれ変わると言ったお話な訳ですね。ちょっとしたきっかけで人生は素晴らしいものになる。お金ではつかめない幸せこそ大事と密かに伝えたかったり・・・。

こんな感じで全6話完成したのですが・・・
解説の方が本文より長い(;゜∀゜)・∵∴ガハッ!