壁|ー゜)久々に更新・・・。
ルブロはリックと相対していた。この男・・・並の腕じゃない。リリカ様と話しをしていた際には感じなかったのだが、こうして剣を構えてみるとこの男の凄さがよく解る。かつて私がバルザックと一騎打ちをした際は、周りの仲間がやられる姿を見て、バルザックの凄さを感じ、私では勝てないと思いどうやって生き延びるかを考えたが、この男はただ剣を構えて立っているだけで並みの腕じゃないと私に感じさせるのだ。オーラとでも言えばいいのだろうか…。私がどんな攻撃を繰り出しても、返り討ちにされる姿を想像させられるのだ。こんな事は初めてだった。私は攻めあぐねていた。
それをリリカは真剣なまなざしで見つめていた。この男、言うだけの事はある。ルブロでは勝てない。私はそう判断し、ルブロに声をかけようとした正にその時、ルブロが私の方を向いていった。
『リリカ様、止めないでくださいよ。私はこの男・・・リックを今からバルザックに見立てて本気で攻めます。見ていてください』
ルブロは今まで私が見た事の無い鋭い眼光で私を見ていた。この瞳なのか・・・私はルブロとはじめてあった際の『今の私ではバルザックに勝てない』と言い放ったルブロの瞳を思い出していた。あの時、私はルブロの瞳の奥に潜む決意が気になりルブロを斬り捨てる刃を止めたのだ。今のルブロの眼光であの時のルブロの決意が解ったのだ。ルブロはあの時から私にバルザックを倒させる為の捨石になるつもりでいたのだ。私はルブロの鋭い眼光に思いを感じ、背筋から鳥肌がたっていた。私はルブロの眼光を見返して軽く頷くと、ルブロは2刀を構えてリックに斬りかかっていった。
それは、ルブロが前に3人と決闘した際とは次元の違う打ち合いだった。目にも留まらぬ勢いで右手の剣を上段から打ち下ろし、それをリックが両手で持った剣で弾き、それと同時にルブロが弾かれた反動も利用した左手の剣で銅を払うが、それもリックは素早く剣で防いだ。そしてその剣を強く弾いた際に、体勢を崩したルブロにリックは鋭い突きを放つも、間一髪でルブロはその突きを右手の剣でそらしながらかわしていた。ルブロは堪らずに距離をとり、息を整えていた。
凄い戦いだ。どの攻撃も並みの剣士ではかわせる代物ではないスピードだというのに、ことごとく裁ききるリックの腕前に私は驚愕していた。リックは動かずにルブロの様子を伺っている。次だ。次の攻撃でルブロの覚悟がわかる。私はルブロから目が離せなくなっていた。
そして、息の整ったルブロは再びリックに斬りかかった。リックは気力を込めた剣でそのルブロの左手の剣を受け止めた。瞬間ルブロの左手の剣は真ん中から音を立てて折れてしまった。折れた剣先はルブロの後方に飛んでいくが、2人ともそれを気にせず、ルブロは右手の剣で、全力で叩きつけるかのようにリックの頭を狙って斬りかかった。それを再びリックの剣が受け止めたかと思った正にそのとき、ルブロは突然ひじを曲げ刃と刃が当たった瞬間に右手の剣を捨てたのだ。そして、折れた左手の剣でリックの懐めがけて飛び込んでいた。全てはこの攻撃のための複線だったのだ。全てをかけて、折れた剣で懐に切りつける、外れた後のことを考えない、まさに捨て身の戦法だった。
だが、その剣がリックに届く事はなかった。リックはその捨て身の動きすらも読んでいたのだ。リックはルブロの渾身の突きをかわして、ルブロの首筋に当身を喰らわせていた。その一撃でルブロは意識を失っていた。
ルブロはリックと相対していた。この男・・・並の腕じゃない。リリカ様と話しをしていた際には感じなかったのだが、こうして剣を構えてみるとこの男の凄さがよく解る。かつて私がバルザックと一騎打ちをした際は、周りの仲間がやられる姿を見て、バルザックの凄さを感じ、私では勝てないと思いどうやって生き延びるかを考えたが、この男はただ剣を構えて立っているだけで並みの腕じゃないと私に感じさせるのだ。オーラとでも言えばいいのだろうか…。私がどんな攻撃を繰り出しても、返り討ちにされる姿を想像させられるのだ。こんな事は初めてだった。私は攻めあぐねていた。
それをリリカは真剣なまなざしで見つめていた。この男、言うだけの事はある。ルブロでは勝てない。私はそう判断し、ルブロに声をかけようとした正にその時、ルブロが私の方を向いていった。
『リリカ様、止めないでくださいよ。私はこの男・・・リックを今からバルザックに見立てて本気で攻めます。見ていてください』
ルブロは今まで私が見た事の無い鋭い眼光で私を見ていた。この瞳なのか・・・私はルブロとはじめてあった際の『今の私ではバルザックに勝てない』と言い放ったルブロの瞳を思い出していた。あの時、私はルブロの瞳の奥に潜む決意が気になりルブロを斬り捨てる刃を止めたのだ。今のルブロの眼光であの時のルブロの決意が解ったのだ。ルブロはあの時から私にバルザックを倒させる為の捨石になるつもりでいたのだ。私はルブロの鋭い眼光に思いを感じ、背筋から鳥肌がたっていた。私はルブロの眼光を見返して軽く頷くと、ルブロは2刀を構えてリックに斬りかかっていった。
それは、ルブロが前に3人と決闘した際とは次元の違う打ち合いだった。目にも留まらぬ勢いで右手の剣を上段から打ち下ろし、それをリックが両手で持った剣で弾き、それと同時にルブロが弾かれた反動も利用した左手の剣で銅を払うが、それもリックは素早く剣で防いだ。そしてその剣を強く弾いた際に、体勢を崩したルブロにリックは鋭い突きを放つも、間一髪でルブロはその突きを右手の剣でそらしながらかわしていた。ルブロは堪らずに距離をとり、息を整えていた。
凄い戦いだ。どの攻撃も並みの剣士ではかわせる代物ではないスピードだというのに、ことごとく裁ききるリックの腕前に私は驚愕していた。リックは動かずにルブロの様子を伺っている。次だ。次の攻撃でルブロの覚悟がわかる。私はルブロから目が離せなくなっていた。
そして、息の整ったルブロは再びリックに斬りかかった。リックは気力を込めた剣でそのルブロの左手の剣を受け止めた。瞬間ルブロの左手の剣は真ん中から音を立てて折れてしまった。折れた剣先はルブロの後方に飛んでいくが、2人ともそれを気にせず、ルブロは右手の剣で、全力で叩きつけるかのようにリックの頭を狙って斬りかかった。それを再びリックの剣が受け止めたかと思った正にそのとき、ルブロは突然ひじを曲げ刃と刃が当たった瞬間に右手の剣を捨てたのだ。そして、折れた左手の剣でリックの懐めがけて飛び込んでいた。全てはこの攻撃のための複線だったのだ。全てをかけて、折れた剣で懐に切りつける、外れた後のことを考えない、まさに捨て身の戦法だった。
だが、その剣がリックに届く事はなかった。リックはその捨て身の動きすらも読んでいたのだ。リックはルブロの渾身の突きをかわして、ルブロの首筋に当身を喰らわせていた。その一撃でルブロは意識を失っていた。