『アッシュ、サーシャ、ここに居たのか!』
リックは、2人を見つけて驚きながらも、リリカに向かって説明した。『リリカ様、バルザック討伐の件ですが、アッシュは1対1の決闘なら問題はないはずです。どうしても倒すつもりのようでしたら、俺が力になります。アッシュが邪魔をしたことに問題があるようでしたら、俺が1対1の決闘で倒します!』
それを聞いたアッシュは、あわてて言った。『おい、リック!あいつは悪くないんだ』
アッシュの言葉を遮る様に俺は続けた。『聞いてくれアッシュ。西の治安の為にカストール様はスラム討伐に動いたんだ。スラム住人の言い分もあるだろうが、話し合いで解決するなら、カストール様も討伐に出たりはしないだろう。バルザックはスラムでリーダー的な存在だったんだ。あいつが居たら、何時までたっても【自分が生きる為に人を殺す町】なんだよ。変えないと駄目なんだ』
それを聞いてリリカが答えた。
『ほう、お前は話しが解る奴だな。だが、バルザックは父の仇だ。西の人間が倒すバランとアリオスでさえ勝てない強敵だが・・・』そう言って一度、言葉を止め、隣のルブロを見てから、『父の部隊の生き残りのルブロか、私のどちらかが、いつか倒すので、でしゃばらないで貰いたい』
それを聞いて、ルブロも含めその場の全員が驚いた表情をしたが、リリカは気にせずに続けた。
『それよりもお前達3人には、やる事があるんじゃないのか?お前達は弓使いサキの友人だろう。クレア王女の件の方が重大なんじゃないのか?港で船に乗って、隣の国方面に向かうのをヘレネが目撃して食い止めようとしたが取り逃がしてしまった。東の人間なら、そちらのほうに力を入れてみてはどうなんだ』
今度の話には、リック達が驚いた。
『サキは隣の国へ向かったのか!リック、俺とサーシャは直ぐに隣の国へ向かうぞ!』アッシュは話を聞くなり、サーシャを連れてその場を離れようとした、アリオスたちは止めようとしたが、リリカがそれを制止して、そのまま行かせた。
『やれやれ、一直線な男だな。ふふ、2人を捕らえる気などないのだろう。お前もアイツの後始末なんてしてたら、身が持たないぞ。それとも、やはりお前も、国の行動に反してサキとクレア王女の味方に回るつもりか?』リリカの問いかけにリックは苦い表情で答えた。
『俺達はまだ、役職についてる貴族ではないのでそこは誤解しないでいただきたい。それよりもリリカ様にもお聞きしたいのだが、クレア王女が戻る事が国の為になると、本気でお思いか?西側は、北のように奴隷制度などもなく、民の事も考える領地だと思っているが、その廃れた奴隷制度に固執してたのがアルフォンスだ。それと王女を結婚させようとしていた王の考えには、正直、賛同しかねる』
『なるほどな。友人の為に盲目になっているだけではない、しっかりとした理由をもっての行動と言うわけだな。私とて、王に言われるままに動く人形ではない。クレア王女の友人としての立場で、クレア王女の幸せを願ってはいるのだ。何の身分もない男と駆け落ちする事で、王女が幸せになれるとは思えないのだよ。如何に王女の意思と言ってもな。ふふ、まあ良い、それよりも、お前はバルザックを1対1で倒せるほどの実力があると自分で思っているのだな。サキを追わないのなら、一度その腕前を、私とルブロに見せてはくれぬか?』
リリカはそう言って、リックの瞳を見つめて不敵に微笑んだ。
リックは、2人を見つけて驚きながらも、リリカに向かって説明した。『リリカ様、バルザック討伐の件ですが、アッシュは1対1の決闘なら問題はないはずです。どうしても倒すつもりのようでしたら、俺が力になります。アッシュが邪魔をしたことに問題があるようでしたら、俺が1対1の決闘で倒します!』
それを聞いたアッシュは、あわてて言った。『おい、リック!あいつは悪くないんだ』
アッシュの言葉を遮る様に俺は続けた。『聞いてくれアッシュ。西の治安の為にカストール様はスラム討伐に動いたんだ。スラム住人の言い分もあるだろうが、話し合いで解決するなら、カストール様も討伐に出たりはしないだろう。バルザックはスラムでリーダー的な存在だったんだ。あいつが居たら、何時までたっても【自分が生きる為に人を殺す町】なんだよ。変えないと駄目なんだ』
それを聞いてリリカが答えた。
『ほう、お前は話しが解る奴だな。だが、バルザックは父の仇だ。西の人間が倒すバランとアリオスでさえ勝てない強敵だが・・・』そう言って一度、言葉を止め、隣のルブロを見てから、『父の部隊の生き残りのルブロか、私のどちらかが、いつか倒すので、でしゃばらないで貰いたい』
それを聞いて、ルブロも含めその場の全員が驚いた表情をしたが、リリカは気にせずに続けた。
『それよりもお前達3人には、やる事があるんじゃないのか?お前達は弓使いサキの友人だろう。クレア王女の件の方が重大なんじゃないのか?港で船に乗って、隣の国方面に向かうのをヘレネが目撃して食い止めようとしたが取り逃がしてしまった。東の人間なら、そちらのほうに力を入れてみてはどうなんだ』
今度の話には、リック達が驚いた。
『サキは隣の国へ向かったのか!リック、俺とサーシャは直ぐに隣の国へ向かうぞ!』アッシュは話を聞くなり、サーシャを連れてその場を離れようとした、アリオスたちは止めようとしたが、リリカがそれを制止して、そのまま行かせた。
『やれやれ、一直線な男だな。ふふ、2人を捕らえる気などないのだろう。お前もアイツの後始末なんてしてたら、身が持たないぞ。それとも、やはりお前も、国の行動に反してサキとクレア王女の味方に回るつもりか?』リリカの問いかけにリックは苦い表情で答えた。
『俺達はまだ、役職についてる貴族ではないのでそこは誤解しないでいただきたい。それよりもリリカ様にもお聞きしたいのだが、クレア王女が戻る事が国の為になると、本気でお思いか?西側は、北のように奴隷制度などもなく、民の事も考える領地だと思っているが、その廃れた奴隷制度に固執してたのがアルフォンスだ。それと王女を結婚させようとしていた王の考えには、正直、賛同しかねる』
『なるほどな。友人の為に盲目になっているだけではない、しっかりとした理由をもっての行動と言うわけだな。私とて、王に言われるままに動く人形ではない。クレア王女の友人としての立場で、クレア王女の幸せを願ってはいるのだ。何の身分もない男と駆け落ちする事で、王女が幸せになれるとは思えないのだよ。如何に王女の意思と言ってもな。ふふ、まあ良い、それよりも、お前はバルザックを1対1で倒せるほどの実力があると自分で思っているのだな。サキを追わないのなら、一度その腕前を、私とルブロに見せてはくれぬか?』
リリカはそう言って、リックの瞳を見つめて不敵に微笑んだ。