アルフォンス達の死とレクトの死をサキから聞いたリスティアは、サキが取り出したクロスボウを受け取った。『そうですか、改良されてますが、これは確かに私が彼にあげたものです。願いは届かなかったのですね』そう言って悲しげにリスティアが、クロスボウの裏板を1枚外すと1枚の布が出てきた。それには【貴方に幸せが訪れますように】と書かれていた。『これは私がレクトの為に書いて忍ばせておいた物ですが・・・』そう言ってその布を再びクロスボウに戻してから、サキにクロスボウを返した。
『これはレクトがサキ様に使って欲しいと託された物です。そして私は、サキ様とクレア様には幸せになってほしい。これからも毎日祈らせてもらいますね。』リスティアは、そう言ってサキに微笑みかけたが、堪えきれずに涙を流した。『ご、ごめん、なさ・・・うぅ』
サキとクレアは何も言えずに、リスティアが泣き止むのを待つことしか出来なかった。
『すみません、もう大丈夫です。サキ様からお話を聞けて良かったです。サキ様。レクトの力になってくれてありがとうございます。私はクレア様はもちろんですが、サキ様の為にも喜んで命を投げ出す覚悟です。』そう言ってリスティアは腫れた瞳でにっこりと微笑んだ。
『そうだ、クレア様。国を出るなら船が必要ですよね。その服装でも王女様だと気づかれる心配のある人物は今だと、リリカ様とヘレネ様がこの町にいらっしゃいます。船の方も最近はいかがわしい海賊船のようなものも来ていて、治安がいいとは言えませんが、幸い私の知人の船が隣の国に出港を予定してますのでそちらに乗れば安心でしょう。』リスティアは話をそらすように事情を説明した。
『リリカとヘレネが来ているの?彼女達じゃあ、どんな格好しててもばれちゃうわね。久しぶりに会いたいところだけど、見つかったら一発で連れ戻されちゃうわね。気をつけないと・・・・。サキは2人には面識ないよね。』クレアは気持ちを察して、リスティアの話に合わせるように引き継いだ。
『あぁ、カストール様の娘って事で名前は聞いた事があるけど会った事はないよ。ヘレネ様の弓の腕前は聞いた事があるけど、前回の大会には出てなかったようだし、けど、もしかしたら弓の件で俺の事を知られてるかもしれないから油断はできないな。』
『そうですね。それでは出航までの間は、おとなしく私の家に隠れていた方がいいですね。全て私が手配しておきます。』
『これはレクトがサキ様に使って欲しいと託された物です。そして私は、サキ様とクレア様には幸せになってほしい。これからも毎日祈らせてもらいますね。』リスティアは、そう言ってサキに微笑みかけたが、堪えきれずに涙を流した。『ご、ごめん、なさ・・・うぅ』
サキとクレアは何も言えずに、リスティアが泣き止むのを待つことしか出来なかった。
『すみません、もう大丈夫です。サキ様からお話を聞けて良かったです。サキ様。レクトの力になってくれてありがとうございます。私はクレア様はもちろんですが、サキ様の為にも喜んで命を投げ出す覚悟です。』そう言ってリスティアは腫れた瞳でにっこりと微笑んだ。
『そうだ、クレア様。国を出るなら船が必要ですよね。その服装でも王女様だと気づかれる心配のある人物は今だと、リリカ様とヘレネ様がこの町にいらっしゃいます。船の方も最近はいかがわしい海賊船のようなものも来ていて、治安がいいとは言えませんが、幸い私の知人の船が隣の国に出港を予定してますのでそちらに乗れば安心でしょう。』リスティアは話をそらすように事情を説明した。
『リリカとヘレネが来ているの?彼女達じゃあ、どんな格好しててもばれちゃうわね。久しぶりに会いたいところだけど、見つかったら一発で連れ戻されちゃうわね。気をつけないと・・・・。サキは2人には面識ないよね。』クレアは気持ちを察して、リスティアの話に合わせるように引き継いだ。
『あぁ、カストール様の娘って事で名前は聞いた事があるけど会った事はないよ。ヘレネ様の弓の腕前は聞いた事があるけど、前回の大会には出てなかったようだし、けど、もしかしたら弓の件で俺の事を知られてるかもしれないから油断はできないな。』
『そうですね。それでは出航までの間は、おとなしく私の家に隠れていた方がいいですね。全て私が手配しておきます。』