オルガは軍隊から逃げていた。一緒についてきた奴らは必死に逃げて、悲鳴を上げながら抵抗も出来ずに殺されていった。まぁ、そのおかげで俺は逃げる時間も稼げて、抵抗すらしないザコと相手に思わせることも出来た訳だ。そのせいで、追っ手の数はかなり少ない。
『こりゃあバルザックに悪い事しちまったな。まぁヤツがこの程度の軍隊にやられるとは思えないがね。少しくらいは人数を減らしておいてやるか。』オルガは一人で既に町の外まで逃げ切っていたのだが、町に戻り、スラム住人を散策している兵士に素早い動きで背後につき、相手の首を切り裂いた。兵士は叫び声を上げるまもなく絶命した。その後、同じ事を3回ほど繰り返した所で、やっと相手側も気がついたみたいだ。
『おい、様子がおかしいぞ!仲間がやられてる!』そんな声が聞こえたのは11人いた兵士が7人になったころだった。俺は、すかさず声を上げた兵士に短剣を投げつけた。短剣は相手の横を向いた首に突き刺さった。そいつはその場に倒れ動かなくなった。俺はすぐさま場所を移動する。『そこだ!短剣使いが居やがるぞ!気をつけろ!』既に移動している前に居た場所を兵士達が向く。その隙に再び背後から相手の口を押さえて左肩口に短剣を突き刺す。刺された相手は悲鳴も上げれずに絶命した。
このくらいでいいかな?ま、生き残りが俺とバルザックだけじゃここに残っても、次に凄腕の軍隊に襲われたらきついからなぁ。港町オーウェンで海賊にでもなるか。オルガはそのまま残りは相手にせず、誰に気づかれる事もなく西のスラム街をでて、港町オーウェンの方に向かって歩いていった。
道中は保存食を食べながら、特に何事もなく港町オーウェンまでたどり着いた。荒れ果てた西の町にくらべて、港町オーウェンは活気があった。とりあえず腹が減ったな。日も翳ってきたのでオルガは情報収集も兼ねて白魚亭と言う酒場に入る事にした。その店は上品な店とは言いがたかった。まぁ、俺がなんとなく入った店だ。自然とソッチ方面の客層が集まる場所に足が向かったという事だろう。明らかに堅気とは言いがたい奴らばかりが、つるんで飲んでいた。俺はとりあえずカウンターの端の席に座ろうとした所で、がたいのいい男が話しかけてきた。
『おいおい、店を間違えてるんじゃないか?ここは坊やが飲むミルクなんてないぞ。あはははは』
そう言って直ぐにその男は倒れた。オルガが素早い動きで男の背後に回り首筋に短剣の柄を叩きつけたのだ。そしてその男の懐から財布を取り出し、『この金で店のみんなに酒を振舞ってくれ。』とマスターに言った。
一瞬、店の中はざわめいたが、俺に文句がある人間はもう居ないみたいだ。
『おいおい、凄い早業だな。お前さん何者だい?俺は【黒い風】って名前の船の船長でギムだ。そこに倒れてる男は船員だよ。殺さないでいてくれた事に礼を言うよ。部下が失礼な事を言ってすまなかったな。』
『俺は瞬殺のオルガって呼ばれてる。西のスラムにいたんだが、海賊にでもなろうかと思ってこの町に着いたばかりなんだが丁度よかった。あんた海賊だろ?俺を仲間にしないか?』
『あっはははは、コイツは面白い。気に入ったよ若いの。オルガと言ったか。酒を飲んで油断していたとはいえ、ガラムを一瞬でのしちまう実力だ。強い仲間が増えるのは大歓迎だよ。西のスラムの瞬殺のオルガと狂剣のバルザックって言えば俺達でも知ってるよ。こちらから仲間になってくれと頼みたいくらいだ。俺も昔は西のスラム街育ちだ。あそこでつるんでいた仲間を引き連れて若い頃に海賊になって、今ではそれなりの船に乗っている。』
『おう、みんな、新しい仲間に乾杯だ!』
オルガは乾杯しながらも、常に油断せず、いつでも全員を仕留められるよう気を配っていたが、ギム達は本当に仲間として歓迎してくれているようだった。事が思いどおりに運びすぎて拍子抜けしてしまった。
黒い風か、俺にぴったりなネーミングだな。などと内心考えていた。
『こりゃあバルザックに悪い事しちまったな。まぁヤツがこの程度の軍隊にやられるとは思えないがね。少しくらいは人数を減らしておいてやるか。』オルガは一人で既に町の外まで逃げ切っていたのだが、町に戻り、スラム住人を散策している兵士に素早い動きで背後につき、相手の首を切り裂いた。兵士は叫び声を上げるまもなく絶命した。その後、同じ事を3回ほど繰り返した所で、やっと相手側も気がついたみたいだ。
『おい、様子がおかしいぞ!仲間がやられてる!』そんな声が聞こえたのは11人いた兵士が7人になったころだった。俺は、すかさず声を上げた兵士に短剣を投げつけた。短剣は相手の横を向いた首に突き刺さった。そいつはその場に倒れ動かなくなった。俺はすぐさま場所を移動する。『そこだ!短剣使いが居やがるぞ!気をつけろ!』既に移動している前に居た場所を兵士達が向く。その隙に再び背後から相手の口を押さえて左肩口に短剣を突き刺す。刺された相手は悲鳴も上げれずに絶命した。
このくらいでいいかな?ま、生き残りが俺とバルザックだけじゃここに残っても、次に凄腕の軍隊に襲われたらきついからなぁ。港町オーウェンで海賊にでもなるか。オルガはそのまま残りは相手にせず、誰に気づかれる事もなく西のスラム街をでて、港町オーウェンの方に向かって歩いていった。
道中は保存食を食べながら、特に何事もなく港町オーウェンまでたどり着いた。荒れ果てた西の町にくらべて、港町オーウェンは活気があった。とりあえず腹が減ったな。日も翳ってきたのでオルガは情報収集も兼ねて白魚亭と言う酒場に入る事にした。その店は上品な店とは言いがたかった。まぁ、俺がなんとなく入った店だ。自然とソッチ方面の客層が集まる場所に足が向かったという事だろう。明らかに堅気とは言いがたい奴らばかりが、つるんで飲んでいた。俺はとりあえずカウンターの端の席に座ろうとした所で、がたいのいい男が話しかけてきた。
『おいおい、店を間違えてるんじゃないか?ここは坊やが飲むミルクなんてないぞ。あはははは』
そう言って直ぐにその男は倒れた。オルガが素早い動きで男の背後に回り首筋に短剣の柄を叩きつけたのだ。そしてその男の懐から財布を取り出し、『この金で店のみんなに酒を振舞ってくれ。』とマスターに言った。
一瞬、店の中はざわめいたが、俺に文句がある人間はもう居ないみたいだ。
『おいおい、凄い早業だな。お前さん何者だい?俺は【黒い風】って名前の船の船長でギムだ。そこに倒れてる男は船員だよ。殺さないでいてくれた事に礼を言うよ。部下が失礼な事を言ってすまなかったな。』
『俺は瞬殺のオルガって呼ばれてる。西のスラムにいたんだが、海賊にでもなろうかと思ってこの町に着いたばかりなんだが丁度よかった。あんた海賊だろ?俺を仲間にしないか?』
『あっはははは、コイツは面白い。気に入ったよ若いの。オルガと言ったか。酒を飲んで油断していたとはいえ、ガラムを一瞬でのしちまう実力だ。強い仲間が増えるのは大歓迎だよ。西のスラムの瞬殺のオルガと狂剣のバルザックって言えば俺達でも知ってるよ。こちらから仲間になってくれと頼みたいくらいだ。俺も昔は西のスラム街育ちだ。あそこでつるんでいた仲間を引き連れて若い頃に海賊になって、今ではそれなりの船に乗っている。』
『おう、みんな、新しい仲間に乾杯だ!』
オルガは乾杯しながらも、常に油断せず、いつでも全員を仕留められるよう気を配っていたが、ギム達は本当に仲間として歓迎してくれているようだった。事が思いどおりに運びすぎて拍子抜けしてしまった。
黒い風か、俺にぴったりなネーミングだな。などと内心考えていた。