みんなに紹介したい人が居るんだけど・・・アッシュは照れながら言った。

皆さん初めまして、あっ!あなたは・・・

あれ?鍛冶屋のサーシャさんだよね。久しぶり、弓の件では親父さんにお世話になって助かったよ。おかげで、城の大会では圧勝できたよ。

えっ!サキとサーシャって顔見知りなのか?

この人がアッシュの仲間のサキさんだったなんて・・・。サーシャは驚いている。

はは、世間は狭いな。という事は、サーシャさんが待ってた凄腕のヤリ使いがアッシュだったって訳だ。サキが言うと、サーシャは頬を赤らめながら頷いた。

えっと、とりあえずみんなに簡潔に説明するけど・・・
俺は槍を極めようと山にこもった、そこで山賊に攫われたサーシャを助けて知り合ったんだけど、サキはどうしてサーシャを知ってるんだ?アッシュはサキに問い詰めた。

俺の話は長いぞ。今後の件も一緒に話すけど・・・そう言ってサキは話し出した。

先ず、サッズで幻の鳥を仕留めた。その際レクトという連射式クロスボウ使いと仲良くなったのだけど、このレクトは過去にラルフのせいで妹さんを失っている。巷で名誉の戦死と噂されてたラルフの死亡の件で、真実を俺に聞いたレクトは、俺達を恩人だとまで言っていて、今度、俺達全員でレクトに会いに行くと約束したのがまず1点。

その幻の鳥の素材で弓を作るために一流の鍛冶屋じゃないと無理といわれて、サーシャさんの親父さんに頼みに行って、そのときに、サーシャさんに出会ったんだけど、山賊に襲われてたのを丁度加勢したんだ。その際、少し前まで凄腕のやり使いに守られてて、居なくなったのを狙われたみたいとの話をしたんだけど、それが、アッシュだった訳だ。俺が加勢するまでもなく、サーシャさんの剣の腕ならよほど大勢で囲まれなければ平気そうだったけどね。
で、リックとサーシャさんの腕前を比べてみたいというのが、俺達3人の思いだというのが2点。
そう言って、サーシャとアッシュを指差して微笑んだ。

そして、幻の鳥の弓に使わない他の素材。これに恐らくリリーの件が絡んでくる。
レクトに頼まれて譲ったんだけど、これには恐ろしい毒があるらしい。幻の鳥自体、すでにこの世界に存在するべきでない生物で、それが持つ猛毒・・・。普通の治療は不可能で唯一の治療法こそが、リリーの使った魔法だったんだ。この魔法、誰でも使えるわけじゃない。リリーは何処でこんな魔法を覚える事ができたのか?この魔法のおかげでリックを救えた訳だしね。これを詳しく知りたいというのが3点

サキの話を聞くと、リックが口を開いた。

俺が居ない間に、凄い事になってるな。まぁそのレクトって人にはみんなで会いに行こう。
サキが譲った毒で恨みを晴らそうとアルフォンスを狙って、リリーの魔法でアルフォンスを助けた。そのおかげで俺が助かったのか?かなり複雑な話だけど、説明する必要はあるな。
それで、サーシャさんはアッシュの・・・

『彼女です。』サーシャが顔を赤くしてきっぱりと言った

それを聞いたアッシュは顔を真っ赤にしながら
『えっと、親父さんも俺の事気に入ってくれて、俺もサーシャの事好きになってて、リックを助けたら迎えに行くって約束してたんだ。』と言った。

サキの話で考え込んでいたリリーが話し出した
私も、おばあさんに報告に行かないといけないから、後でみんなで行けば紹介できるかな?とりあえず私もサーシャさんとリックの剣の腕前みたいな。女の人でも剣で戦えるなんて羨ましいなぁ・・・。

よし、俺の体も大分調子戻ったし、まずはサーシャさんとの対戦からかな?