壁|ー゜)コッソリ natural②の後に見ないと意味解らないかも

静香は1人、アパートの部屋の中にいる。

幸一さんは、居ない。

私は、お湯の入ったポットを持ってきて、ダブルのソファの右側に座り、
2人分のコーヒーを作っていた。

『あの大きな猫ちゃん、幸一さんの買ってきた餌、美味しそうに食べてたよ。』
左側を向きながら笑いかけるように私は言った。

返事は無い。

『幸一さん・・・猫と・・・サルと、アライグマって・・・言葉・・・・・通じるのかな?』
私は震える声で、もう一度話しかけた。

返事は無い。

私は、コーヒーを一口飲んだ。
しょっぱい味がした。

『幸一さん・・・・』
私は目に涙をためて、左側を向きながら呟いた。

『ごめんな静香って言って、頭を撫でてくれないの?』
私の頬を涙が流れた。

『自然と・・・管理って・・・・矛盾してるよね・・・幸一さん・・・。』
私は右手を口に当てて、涙を流しながら左側に話しかける。

返事は無い。

『嫌だ・・・いや・・・いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!』
私は絶叫していた。

『静香?おい、大丈夫か・・・おい、静香!静香!』
幸一は、静香の肩を揺すりながら、呼び続けている。

『こ・う・・・い・ち・・・さん・・・。』
私は目を開けた。頬には涙が流れている。

『良かった、静香・・・怖い夢見たのか?』
幸一さんは心配そうに聞いてくる。

『うわぁぁぁ、幸一さん!』
そう叫びながら、幸一さんに抱きついていた。

『大丈夫だよ静香、俺が守ってやるから。』
そういって、幸一さんは、私の頭を撫でてくれた。