はい、②の続きです。( ̄▽ ̄;)


エピキュリアンが無くなる?
死津華さんと、もう話が出来なくなる?
僕が、死津華さんの方を見て、話しかけようとした正にその時。

部屋の外で、ガシャーン!と、ガラスの割れるような音がした。

『おい、ルシフェル居るか?ドア開けてくれ。やばい、逃げないとまずいぞ!』
外から、慌てた様子のチャッキーの声がした。

『何?どういうこと?怖い開けないで。』死津華は怯えながら言った。
僕もまったく状況が飲み込めない。

『逃げるのは了解した。そちらはそちらで逃げてくれ。ドアは開けるわけには行かない。』
ルシフェルさんはドアに向かって言いながらベランダへと向かってる。

『何?どういう事?全然意味が解らない。』
普段落ち着いてる印象の死津華さんとは、とても思えない程動揺しまくっている。
『幸一君、ベランダから僕の車まで行こう。説明は後だ!死津華も、とにかくこの別荘から逃げるんだ!』ルシフェルさんも慌てた様子で言う。
状況がまったくわからないが、ルシフェルさんに従えと、本能が言っている。

『死津華さんとにかく行こう。』
死津華の手を取り、既にベランダに出ているルシフェルさんに続いて外にでる。

『うわぁ~!まっ、まってくれ、ネ・・・ネクロン!』
ドアの外から、チャッキーさんの叫び声が聞こえた。

3人ともベランダから外へと飛び出し、ガレージへ急いだ。
車まで全力で走り、何事もなくルシフェルの車にたどり着く事ができた。

『さぁ、とにかく急いでココから離れよう。』
ルシフェルさんが運転席から言う。僕と死津華さんは後部座席に乗り込んだ。
すぐにエンジンがかかり、車を走らせた。ネクロンの車は、ガレージに残っていた。

死津華さんはその間まったく口を利かない。怯えきってるみたいだ。
僕も余計な事は言わずに、ルシフェルさんの言葉を待った。
山道を走らせつつ、ルシフェルは説明しだした。

『エピキュリアンで、薬の密売が行われてたらしいんだ。主犯はネクロンだと思う。
14日は土曜日も共犯と見て間違いない。他はどれだけ関わってたのか・・・
2人の殺され方が異様すぎたので、チャッキーあたりも怪しいと思ってたのだが・・・。』

死津華さんは、大きく目を見開いて、何も口に出来ない。

『エピキュリアン・・・快楽主義。幸福感に満ちた状態になる非合法の薬って事か・・・。』
僕は、誰に聞かせるわけでもなく、思ったことを思わず、呟いていた。

『幸一君は、エピキュリアンって意味知ってるんだね。』
ルシフェルさんが聞いてきた。

『快楽主義者のことですよね。最近ネットで調べて知ったのですが・・・
死が何より怖いって事で、ネクロンさんの好きな映画のこともあって、
そういう名前のサイトにしたのだと思ってました。
ネクロマン○ィックが好きと言い切るネクロンさんがつけたネーミングだろうな~
とは、思ってましたが…。前々から、薬の取引なんてあったのですか?』
幸一がまじめな顔で聞き返すと、

『彼がつけたネーミングと考えると、悪趣味な名前になっちゃうよね。
快楽主義者って哲学的な名前って考えると凝ったネーミングって感じはするんだけどね。


薬の件は、かなり前からそういう話があったらしい。詳しくは解らないけどね。
サイト内の会話で、彼ら・・・描写派の話を、そう考えて聞いてみると、
怪しいと思える会話が、沢山出てくる。

幻覚や妄想が抑えられないなんて会話してても、ホラーサイト内だと、迷彩になるみたいだね。』ルシフェルさんは答えた。

『信じられない。』そう言うと死津華はおびえきった様子で震えている。

『まぁ、何か問題があっても、少なくとも死津華と幸一君が、ひどい事になる展開はまずないね。ある程度、事情を知っていた私は巻き込まれる可能性はあるけどね。

亜里沙が巻き込まれたせいで知ったのだけどね・・・。彼女は今、薬物中毒で入院してるんだ。』ルシフェルさんは、悲しげな様子で言った。

『嘘!亜里沙が!・・・そんな・・・。』死津華が驚いて思わず声を出す。

『そういうわけで、全て私に任せてもらえれば、問題は無いよ。
あの別荘で、争いに巻き込まれたら私でもどうにもならないところだったけどね。
実際、2人とも事実を知っていたら、口封じに消される恐れもあったんだ。
今後は、余計なことは考えずに、何事もなかったようにしていればいい。

今、別荘で何が起こってるのかは、私にも解らない。
内心、いつ3人で逃げ出すかタイミングを計ってたのだけど、
うまく抜け出せてよかった。』
ルシフェルさんは幸一と死津華に笑いかけるようにいった。

そうだったのか・・・。そう思いながらも、幸一はチャッキーの台詞が気になっていた。

ルシフェルさんに向かって『逃げないとまずい』と言っていた。

ルシフェルさんに限ってとは思うのだけど・・・

ルシフェルさんが主犯と言う事はありえないだろうか・・・。

僕はこの恐ろしい考えを消すのに必死だった・・・。
隣で不安な気持ちを抑え切れていない死津華さんのことも気になったので、声をかけた。

『大丈夫だよ。ルシフェルさんを信じよう。何があっても、僕が・・・
僕が出来る限りの事するから、死津華さんのことは、僕が守るから心配しないで。』
色んな疑惑が混ざり合い、混乱している最中だが、思ったことをそのまま口にした。

死津華さんはその言葉を聞くと、僕の目を見て、軽く微笑んで、
『ありがとう。幸一さん』と一言つぶやいて、僕の方に体を預けてきた。

車内ミラー越しにルシフェルさんも微笑んでいた。

この時はこんな事になるとは想像ができなかった。
知ったのはアパートに帰ってから2日後の事だった。

その後、何事もなく無事に帰宅する事ができた。
ルシフェルさんには、携帯の番号を教えてもらい駅まで送ってもらって、
幸一は自分の貸しアパートに帰ってきた。
死津華(佐々木静香)も今は僕のアパートに居る。

パソコンでサイトに繋ごうとしたが、やはり閉鎖したみたいで繋ぐ事はできなかった。
2人で、テレビを見ている時、そのニュースは流れた。

大量殺人?別荘で6人の身元不明の死体が発見された。

別荘は炎上して焼け跡から6人の焼死体が発見された。

身元がわかるものは何も残っていない。
ネクロンの車も別荘と一緒に燃えたらしい。
別荘と車の所有者としてネクロンの身元だけが明かされた。

『えっ?6人?』幸一は驚きを隠せず声を上げていた。
博之、拓也、ネクロン、チャッキー、14日は土曜日、現場に残っていたのは5人だ。

その後、被害者は男性が5人で、1人が女性である。と報道された。
その後、ルシフェルさんとはまったく連絡が取れない。

拓也と博之も連絡が取れない。リアルな友人だが、携帯の番号しか知らないのだ。
静香も亜里沙との連絡が取れないらしい。女性の遺体は亜里沙なのかもしれない。

『今後は余計なことは考えずに何事もなかったようにしてればいい…。』

ルシフェルさんは確かにそう言っていた。

静香にも、ルシフェルさんを信じようと言った・・・。


このままでいいのだろうか?


答えを出せないで考え込んでいたら、静香が唄うような口調で言った。


『私はこれからは、死津華じゃなくて静香。
幸一さんに守られて、生きていく。
幸一さんは私に、幸せを一番に運んでくれる。
幸せに守られて、2人は静かに暮らす。ふふ』

それを聞いた時、背筋に冷たいものが走ったのは何故だろうか・・・。




ひとまずココまでです。修正しつつ続くかもしれません。( ̄▽ ̄;)

壁|ー゜)コッソリ 後書きのような裏話・・・。


ルシフェルは天使?悪魔どっちなの?という設定で。(≧m≦)
和風ホラーテイストなエンディング・・・。言葉遊びでいかがかな~?と・・・。( ̄▽ ̄;)

エピキュリアン・・・快楽主義者ということで、快楽殺人を匂わせつつ・・・。
一人の嘘で全てが変わる未解決事件風になってたり・・・
と言った辺りにも、ポイントがあったりします。

キャラクタ描写をごまかしつつ解りやすい人物設定という事で、○○映画好きといった方法を取ってみました。14日は土曜日さん=ジェ○ソンみたいに想像できるかな~?と(;゜∀゜)・∵∴ガハッ!

とりあえず、ホラー映画話の知識が身につくお話を目指してみました。
①小説のタブーと言われる。『何も無い状態から真っ白な原稿に書き込む荒業で何処までかけるか』
チャレンジしてみました。(;゜∀゜)・∵∴ガハッ!

②心理描写、風景描写、キャラクター描写・・・。あえて、省けるところは省いて読みやすさのみに重点を置く小説ではありえない手法で。(;゜∀゜)・∵∴ガハッ!

③カットバックは持ちいらない。単一視点で主を明確に。コレのみは忠実に守ってみました。

未完成作品は駄作ですらない。と言うわけで、とりあえず一時完結させて見ました。(;゜∀゜)・∵∴


以上。言い訳終了~。(;゜∀゜)・∵∴ガハッ!


今後、全て省かず、丁寧な小説と言えるものに訂正しつつ書き直すかもしれません。( ̄▽ ̄;)
(○○は言ったとかの、言ったを、疑問を投げかけた。とかにして
状況を伝えやすくするとかね。)

読んでくれた方いらっしゃいましたら、有難うございました~。ヽ(゛∀゛)