ベルンです。



2014年のヨーロッパ洋行2日目はフィレンツェ。





イタリア各1日の移動があまり苦でなく感じてきたわたしの気持ちはもはやジプシーのよう。


ローマでは素敵なネクタイの出逢いがたくさん見つかり、お客様のVゾーンを優雅に提案することができそうです。

今回ローマに寄った理由は買い付けのため。
昨年すでに観光名所は行ったので、タイを揃える用事を済ませるのみでした。



しかしフィレンツェは違います。

フィレンツェには昨年も行きましたが、とても素敵なお店がいくつかあったので、そこに行く予定なのです。

今年に入り、やや落ち着きを見せ始めていたかにみえた私の物欲が、ここフィレンツェと次のミラノ訪問で、あっさりと再爆発しようとしています。笑



その暴発のきっかけになったのが、今回イタリアに行くということをお客様に伝えていたときに、お客様のE様がわたしに一冊の本を貸してくださったのです。


それは、ミラノ・フィレンツェ・ローマ・ナポリのクラシコショップを筆者の体験のみを基に書き下ろしたものでした。


「よかったらこれ、参考にしてみてください」


そう言って貸してくださった日から、わたしは穴が空くほど読みました。
(実際は借り物なので、穴は空けてませんよ笑)


フィレンツェには、イタリア中の伊達男が集まるセレクトショップや、靴のビスポーク工房がひしめきあっています。


そろそろ70足に達しそうなわたしの靴のレパートリーがある手前、これからはとやかく増やすのではなく、一生付き合っていける物を着実に増やしていきたいと思っていたのです。


今のわたしのシューコレクションは6割イギリス製、2割アメリカ製、1割日本製、1割イタリア製と、イギリスとアメリカが8割を占めています。

イタリア製はタニノ・クリスチーとグッチのローファーくらいで、言ってみれば上品で質の高いイタリア靴はもう少しあってもいいかなと思っていたのです。



そんなことを念頭に置きながら、昨年行ったお店と、調べて行ったお店を組み合わせて歩いていました。





やはり10年前の本なのでもう閉店しているお店が何店舗かありましたが、その中でも行ったことのないお店を見つけ、掘り出し物はないかと歩き回っていました。


フィレンツェは小さな街に小さなお店が小道にひっそりとあるので、歩きがいがあります。


毎度歩くたびに、新しい発見がある。

それはどの街でも同じことですが、フィレンツェくらいこじんまりとした街ですと、ラクラク歩けてしまうものです。


リヴェラーノ&リヴェラーノとTIE YOUR TIEのショップが開いていなかったのは残念でしたが、そんな中一件の靴屋さんで素敵な靴たちに出会いました。



そのお店の奥には、美しい靴がずらっと並び、その中に購入したエンツォ・ボナフェたちがいました。










最初は2足いっちゃおうかと悩んでいたわたしですが、いつの間にか3足に。
そして気がつけば4足を買う前提で、どれを買おうか悩んでいました笑


真ん中はミラノで購入したオールデンですが、
フィレンツェの店で、形違いのボナフェを4足まとめ買いという暴挙に走ってしまったのです。




<黒 セミブローグ>

この靴を履いて、ネイビースーツに黒靴を合わせるロマーネのようなコーディネートをイメージしました。





<赤茶 キャップトゥ>

この中ではややロングノーズ気味。
しかし不思議といやらしさが出ないのが不思議なところ。





<茶 キャップトゥ>

申し分ないシンプルなキャップトゥ。
こういったモノがあれば後は茶靴はいらないと思えてしまう一足。





<茶 セミブローグ>

手仕上げでヴィンテージの風合いを感じされるようなペイントを全体にうっすらしてあります。
本来あまり好きではない芸当ですが、不思議とイヤミがありません。









なんと美しい形。革質。デザイン。

どれもベーシックでクラシックなシルエット。
今巷で多く見かけるイタリア靴とは似て非なる品のある表情です。

ハンドソーンの九分仕立てで、グッドイヤーともマッケイとも異なる履き心地を魅せてくれることでしょう。


現地でも定価は€770(€1=140で計算し、約¥107,800)。
日本におりてきていないラインのため比べることは難しいですが、現地の定価では日本と同じか少し高い位の価格です。


それが破格で販売されていました。
どうやらこのラインはもう終了するようで、在庫処分をしているとのこと。


それにしてもわたしのサイズ(UKで7.5)はゴールデンサイズのため、よく在庫がまだあったなぁと思いました。







こちらはホテルの部屋で撮った写真。






これはもう自己満足以外のなにものでもないですね笑



しかし靴の数が多い欠点は、履いていく経年変化を楽しむことがなかなかできないという悲しいことでもあるのです。


もう増やす必要はないでしょう。

と思いながら、どんどん増えていってしまうのです笑



今回、美しい黒のセミブローグは手に入りましたが、未だに高品質の黒のストレートチップは探し続けています。


いっそのこと、どこかでビスポークをしてしまおうか。

服好き男の悩みは止むことを知りません。









世界一のメンズファッション展示会が行われている「ピッティ宮殿」をショット。




フィレンツェは毎回何かしらいい思い出を与えてくれます。


天気予報ではイタリア全日雨の予報だったのですが、いまのところ雨は一滴も降らずです。



明日のミラノも楽しみで仕方ありません。




ベルンでした!