ベルンです。





今日もまた買い物をしてしまいました。


「しまいました」。なんて言っていますが、いつもウキウキ喜んで買っております笑





わたしの買い物基準は、

「自分で作れないもの」

が大前提です。



そのため、スーツ・ジャケット・スラックス・シャツ・靴はあまり外部で購入することはありません。



人「ベルンさん、その服かっこいいですね!ご自身で作られたものですか?」

B「いえ、これは買ってきたものです」



ではしまりが悪いので。。




どうしてもこれは作ることができない物。

現段階ですと、ニット・ハット・手袋・タイなど。


または、大好きなブランドは、既製服で買っています。


HAVER SACK(ハバーサック)は程よいクラシックさとデザイン性のセンスの高さに、

Engineered Garments(エンジニアード・ガーメンツ)は古き良きアメリカのクラフツマンシップにやられてしまうわけです。

ガーメンツのデザイナーの鈴木大器さんが青森県弘前市出身で同郷ということもあり、勝手に親近感を抱いています笑






今日はなんと、ほとんど買うことのない既製のシャツを3枚購入しました。













左から、

CHARVET(シャルべ)、Turnbull & Asser(ターンブル&アッサー)、IKE BEHAR(アイクベーハー)。


襟の形がとても自国らしくてわかりやすい。

シャルべはレギュラーカラーにブルーのストライプ。
このブランドの特徴でもある、裾を水平に切り、脇裾にスリットを入れるという仕様。

ターンブルはセミワイドカラーにオルタナティブストライプ柄、襟・カフスはクレリック。
カフスはダブルカフスという英国的な仕様。

アイクベーハーはベーシックなボタンダウンに胸ポケット付。
センターボックスプリーツを背中に施し、カジュアルな印象。




綺麗にフランス、イギリス、アメリカの最高峰が並びました。



仏・英・米と並び、イタリアのシャツが並んでいないのがわたしらしいんです笑







<Charvet>





ターンブルとシャルべは昔からほしかったのですが、なにせ日本で買うと既製で4万近くいくので、

なんなら別でオーダーで作ったほうがいいと思い、今まで購入する機会がなかったのです。



今日たまたまショッピングをしていたらセールにかかっており、自分サイズが潤沢にあったので思わず購入してしまいました。



着られたことのある方はわかると思うのですが、こられのブランドは決してモダンなサイジングではありません。


むしろ、すごくゆったりとした「おじさんサイズ」です。




モダンなフィッテイングに慣れている。現代っ子では絶対に手を出すことのない物です。





ここ数カ月前くらいからあまりタイトなサイズ感よりも、少しゆったりとしたシルエットの方が「美しい」と思いはじめ、自分用に作る物も少しサイズ感をゆったりと作っていました。



このフィッティングがまた玄人受けするんです。


しかし、「ゲイにでも誘われたいのか?」

というまでの着丈の短いお尻丸出しのジャケットに、ボタンが閉まらないほどのサイズ感のジャケットをこよなく愛する現代っ子には毛頭理解してもらえない世界ではあります。




わたしがレベル10ではレベル30のお客様を輩出することはできない。

わたしは誰よりも先を歩き続けなくてはいけない人なのです。






その人一人一人の現在地を見ながら、次のステージ次のステージへと導いていきます。




なにを隠そうそんなことをできるのは、わたしが昔はレベル1の人間だったからです。



お洒落な両親の間に生まれて、月に一回はお洒落をして美味しいレストランにいって、


なんていう優雅な家庭ではなかったので、全ての道を先人たちの知恵と力を借りながら切り開いてきました。





だから、おしゃれが興味がない人の気持ちもわかりますし、

「ぼくセンスがないんですよ」

という人の気持ちもわかります。







<Turnbull & Asser>








話がどこからか脱線してしまいましたが、シャツ工場のおっちゃんからは、

「イタリアに行ったら、LUIGI BORRELLI(ルイジ・ボレッリ)、FRAY(フライ)、BARBA(バルバ)、GUY ROVER(ギ・ローバー)。この辺りのシャツは買ってくるかオーダーしてくるといいですよ。
イギリス行ったらターンブルですね。でもあそこは半ダースからの注文になるので、スーツ買えるくらいしちゃいますからね」



なんて言われていたこともあり、わたしとしても勉強も兼ねてほしかったのですが、洋行すると色々目移りするのでなかなかシャツに飛びつくことはできませんでした。





まぁ色々と細かいディテールなどを言うブログはたくさんあるのでここでは書きませんが、今たくさんの雑誌で取り上げている、上記でも名前の上がったシャツたちは、残念ながら日本人がチープに祭りあげてしまっています。



ブランド殺しの日本は、海外から来る繊細で卓越した技術を持つ高貴なブランドをいとも簡単にキャッチーなフレーズにのせて一世風靡させます。


そうすることで大衆化しまい、ブランドの品格を落としていってしまうのです。



ヨーロッパでは、ブランドイメージを落とさないために常に自らのブランドのあり方を考え、貫き通しています。
(ここ数年、アジアの力に圧されて敷居を下げているブティックも少なくはありませんが)




何よりもそのブランドの創業時の目標とベクトルを失ってしまっては、存続する意味がないでしょう。




シャルべ、ターンブルなどは今なお時代錯誤も甚だしいほどに排他的で、ブランドイメージにそぐわない人間を色眼鏡で見るようななんとも素敵なブランドです。




<IKE BEHAR>



アイクベーハーはわたしが専門学生のアメカジ時代からオックスフォードシャツを愛用していました。

その当時はウエストのブカブカ具合に良さを感じていませんでしたが、今着てみるととてもしっくりきます。

ボタンダウンのRのカーブの絶妙な綺麗さ、色気のまったくない無骨な物作りにとても魅了されます。




また、ターンブルとシャルべのウエストのゆるいサイズ感も、とてもエレガントに見えてくるのです。





これを純粋にブランドイメージではなく、物として「いい!!」と言える人はどれだけいるのでしょうか。



フランス一のオーダーシャツメーカー。

007のジェームス・ボンドが着ているシャツはターンブルだ。


などと言ったキャッチフレーズで飛び込んでいる人が多いと思います。




そんなキャッチフレーズに飛びつくようでしたら、まずはその欲求を抑えて、オーダーで自らのベストなフィッティングを知るべきです。


自分に何が似合うのかを分からずに洋服を選んでいる人が多すぎます。



それを知った上で、自らの経験値を重ねていった結果、それらのシャツをさらっと着られるようになっている。



それが正しい順路だと思います。



ブランドマーケティングには流されず、自らの指針を持ちましょう。


自分の目指した理想に沿う物だけを追い続けていればいいのです。





ああ、今回も長くなってしまいました。



ご覧いただき、いつもありがとうございます。



ベルンでした!