ベルンです。


少しずつ、欧州洋行のことを忘れないうちに綴っていきたいと思います。



これはローマを歩いていた時に通りかかった店。


看板がなく、ウィンドウに店舗名すら載っていない。


$~ 伊達男日和 ~ -Dandyizm Life-




$~ 伊達男日和 ~ -Dandyizm Life-




12~13cmはあろうかという幅広のベリードラペル(バナナのようにカーブしているラペル)にチェンジポケットをつけたダブルブレストがこのお店のハウススタイルのようです。


イタリアですが肩も構築的でチェンジポケットなども付け、結構ブリティッシュな作りに仕上がっています。





$~ 伊達男日和 ~ -Dandyizm Life-







$~ 伊達男日和 ~ -Dandyizm Life-





$~ 伊達男日和 ~ -Dandyizm Life-







何より繊細な色使いが素敵です。


そして、
このディスプレイを見ていただくと、わたしがいつも強く小紋タイをおすすめしているのがよくわかるはずです。





$~ 伊達男日和 ~ -Dandyizm Life-






$~ 伊達男日和 ~ -Dandyizm Life-







柄on柄のコーディネートを邪魔しないのが小紋タイのいいところ。



日本人はみな仕事柄や、自分にはセンスがないからと言って守りに入ってしまい、ありがちなシンプルコーディネートで済ませてしまう。



しかしそれではおしゃれを楽しめないです。



ファッションに方程式はありません。



色合わせなんて何だっていいんです。



経験と感覚を研ぎ澄ましていれば、自然と波長の合うアイテム同士が寄り添って組みあがっていきます。




日本人は勤勉すぎるあまり、何でもかんでも考えすぎてしまう習性があり、


それは時として、無限の可能性を奪ってしまいます。








また、
柄on柄は非常に難しい着こなしですが、これをすんなりと打ち解けさせることができるものは、やはり高価で品のあるアイテム同士でなければいけません。



安価でチープな素材を使い、嘘くさいデザインを散りばめられたアイテムを掛け合わせてもより下品に見えてしまうだけです。




安価な物から良品を見つける力ももちろん必要ですが、

どう考えても、3000円で売られているタイと、20000円で売られているタイでは、原価比率が3000円のほうが高かったとしても、クオリティの差は歴然です。




スーツなどの重衣料は気をつけて高価なものを身につける方は多くなってきていますが、どうしても小さな部分になってしまうと、ないがしろになってしまう人がまだまだ多いようです。




日本も少しずつ、ラグジュアリーブランドよりファクトリーブランドの良さを理解し始めた人が増えてきているのに、全体の繊細なコーディネートを作り上げることができるようになるのはもう少し年月が経ちそうですね。




自分自身を俯瞰で見て、今の自分の全体像には何が足りないのか、常に見る時間が必要でしょう。






ベルンでした!