ヨウジヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)とコラボレーションした笹田靖人さんに聞く





「山本耀司さんからは『世界を驚かせたい。世界を驚かせるようなものを作れるか』と言われました。僕ができますと答えると、耀司さんはよし、やってみろと机を叩きました。あれから1年。いろいろなところで取り上げてもらえました。伝わっていると思っています」と語る笹田靖人さん。


ヨウジヤマモトは9月6日、青山本店で絵画と写真と服の融合を表現するアートイベント「Painting,Photography and Fashion are always Art.」を開催した。雑誌ヴォーグ(VOGUE)が主催するナイトショッピング・イベント「ファッションズ・ナイト・アウト」にあわせて行われたもの。2011年にはニックナイトやピーターリンドバーグなどの写真展を、翌2012年には山本耀司が描く絵画を初めて一般公開した展覧会を開催するなど、これまでもアートを発信してきた同店。今回のアートイベントではレスリー・キーの写真展「SUPER YOHJI YAMAMOTO」とともに、パリで発表されたメンズとレディースの2014/2015秋冬コレクションでコラボレーションした画家・笹田さんのライブペインティングを行った。


2014/2015秋冬コレクションで自身が描いた作品がプリントされた1階ウインドウ。笹田さんは「ファッションズ・ナイト・アウト」がスタートした午後5時から終了まで何度も繰り返しライブペインティングを行い、一枚の作品を描いた。


笹田さんは「3月の2014/2015秋冬パリコレクションでは当日の朝も泊まり込んで描いていました。コレクション会場にもいたんですよ。コレクションは生ものですから。ショーの1ヶ月前に耀司さんがいいと言っていたものが、その後もいいとは限りません。コレクションが近づくにつれて変わっていくのです。だから、当日もぎりぎりまで描いていたんです」と振り返る。


笹田さんが描いた作品以外に山本耀司氏自身のレントゲン写真のプリントなどが加わったこともあるのだろう。ヨウジヤマモト2014/2015秋冬コレクションでは、目玉モチーフや風神雷神、ロボットなどのアバンギャルドでダイナミックなものからレザーに描いた繊細な線画まで、チームで描いたと思えるほど幅広い作風が登場していたことも印象に残っている。


「最初は『こうしてほしい』という細かい指示もありました。でも、それでは耀司さんを驚かせるようなものはできません。耀司さんや世界を驚かせたいと思って作っているうちに、もともと自分自身が持っているものや描いていた作品とは違う『新しい笹田』を見せてもいいんだと思うようになりました。だから、今回のコレクションで発表したものは僕がこれまで作ってきたものとは違います。でも、今振り返ると、それがよかった。未知のもの、知らなかったもの、変わっていくものを作ることができました。小物にまで広がりました。そういう意味では(通常の)コラボレーションではないのかもしれませんね」


コレクションは2014/2015秋冬コレクションから














































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