2011年春夏パリコレクション

70年代や中国を思わせるオリエンタルモチーフとプリント



2011年春夏パリコレクションのトレンドとして気になったのはルイ・ヴィトンも発表した70年代や中国を思わせるオリエンタルモチーフやプリントです。

ルイヴィトンだけでなくドリス・ヴァン・ノッテンなども提案しています。


ルイ・ヴィトン のコレクションは60年代から70年代にフランスで流行したオリエンタルなファッションや家具からのインスピレーションでしたが、、実はケンゾーやカンサイヤマモト、イッセイミヤケなどの日本人デザイナーやサンローランなどを意識した部分があったそうです。
一見すると、だめになった日本に代わり、世界2位になった中国市場を意識して作ったかのようなデザインが、実は日本人デザイナーを意識していたという点がおもしろいと思いました。
中国や虎柄も、そのままでは難しいかもしれませんが、コーディネートのアクセントとしてなら使えそうです。


また、ドリス・ヴァン・ノッテン はもともとオリエンタルモチーフを使っていましたが、今シーズンのオリエンタル風プリントはパリに新しくできたショップにあった陶器からのインスピレーションだそうです。
インドの刺しゅうとともに目立っていました。コレクションでは気付かなかったのですが、靴にも使われています。


もうひとつ気になったのは昨年東京でもコレクションを行ったレオナール
70年代スタイルのオリエンタルやフラワープリントはレオナールが毎シーズン発表してきた物です。チーフデザイナーでもあるダニエルトリブイヤールはこのトレンドをどう思っているのでしょう。
実はパリコレのメーン会場になったアレキサンダー三世橋のあの特設テントをどう思ったのかとともに聞いてみかったのですが、東京では聞くことができませんでした。バレンシアガが色を出せば次は色だと言っとけばいいような風潮の中で、自分が出し続けていたデザインを他のデザイナーが出してトレンドになったことをどう思っているのか。単純にレオナールのデザインがほかのブランドよりも先、トレンドがようやくレオナールに追いついたと喜んでいるのか。以前彼にインタビューしたときには、不況や戦争などで多くのデザイナーが白や無地を発表したシーズンに、ほかにはないプリントを使ったレオナールの売上げが伸びたという話をしていましたから、ビジネス的にはプラスとは思っていないかもしれません。