ルイ・ヴィトン2011年春夏コレクション | ファッションアーカイブパリコレクション&東京コレクション

ルイ・ヴィトン2011年春夏コレクション

2011年春夏パリコレクション

ルイ・ヴィトン2011年春夏コレクション




ファッションアーカイブパリコレクション&東京コレクション マークジェイコブスの手がけるルイ・ヴィトンは1960年代から1970年代にフランスで流行となったオリエンタルなファッションや家具の持つ、キッチュできらびやかな雰囲気を光る素材や大胆な色使い、アニマル柄などで表現。
ルイ・ヴィトンのモノグラムが作られる時に日本やアールヌーボー、アールデコなどの影響を受けたのと同じように、今シーズンはラグジュアリーなデザインと、シノワズリやジャポニズムなどのオリエンタルテーストをミックスした。
ケンゾーやカンサイヤマモト、イッセイミヤケなどの日本人デザイナーブランドからの影響や、イヴ・サンローランのカラーブロックなどの要素も取り入れた今回。ステージに飾られた虎柄のカーテンや虎の剥製の間から登場するのは、1年前のトーキョーやニューヨークを感じさせるストリートリミックスとも、前回見せたオートクチュールが世界のファッションを支配していた頃のシルエットやカラーパレットからインスピレーションを受けたクラシックへの回帰、あるいは21世紀のニュールックとも呼びたいデザインとも、全く対照的なオリエンタルムードのデザインだ。
そして、光る素材や着物のような大胆なプリントを使いながら、スカーフのような軽さを感じさせるドレス、かつてのサンローランのような大胆な色と色の組み合わせ、中国風のデザイン。そして、虎やパンダ、キリン、ゼブラなどを使ったプリントや柄、モチーフ。
リアルクローズという言葉や着られる、着られない、売れる、売れないということを忘れさせるほどストレートで大胆。パワフルで印象的なコレクション。


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また、一部で、成長を続ける中国市場を意識したのではとも言われたデザインが実は1970年代のパリにオリエンタルという新しい風を持ち込み、プレタポルテがファッションの主役となるきっかけのひとつとなった高田賢三や三宅一生、山本寛斎などの日本人デザイナーや、不滅のスタイルの中に常にアートなどの新しさを取り入れたイヴ・サンローランからの影響だったという点も興味深い。
今回のチャレンジやモチーフ、デザインは今後のトレンドや日本のデザイナー、ストリートブランドなどにも逆輸入という形で影響を与えそうだ。


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写真提供ルイ・ヴィトン ジャパンカンパニー


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