- 怒りの葡萄 (上巻) (新潮文庫)/スタインベック
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- 世知辛い世の中ですね。
- ニュースや新聞で、不景気であることをどんなに報じられていても、やはり自分に何かしら直接影響が
- 及ばないと世知辛さを感じることはないもの。
- どうやらとうとう何かが起きそうです。。。
- こんな時にだから読んでいたわけではないのですが。
- 気になっていたスタインベックの「怒りの葡萄」の上巻を読み終えました。
- わたしの好みもあって、アメリカで本当に不景気な荒波を受けた人たちのことをあまりよく知りませんでした。
- 世界恐慌ものでも、軌道に乗っていたビジネスが倒れて・・・という内容のものはありました。
- 不景気になって、さらに注目される効率性と効果、生産性の向上。
- そこには必ず犠牲が生まれます。
- すべてが機械化、システム化されていく中に、生き残りをかける人たちの家族の団結力や携わる人たちとの
- 絆の強さ。
何がすごいって、この作品の中で展開される人間同士のやり取りがとても細かい。
そこから汲み取れる、それぞれが抱えた考えや気持ち、愛情が、交わされる単純な会話からものすごく
感じ取れるのが凄いのです。そして、同じく細かな背景の描写にシンボリズムが満載。
単純に暗い話かと心配していたのですが、なんだかそんなものではありません。
ひとりひとりの力強さだったり、前に進もうとする意志に誘われてか、どんどん読み進めてしまいます。
そして、これは和訳だからこそのおもしろさなのですが、大久保康雄氏が展開する不思議な田舎弁?
というのでしょうか。なんだかそこにユニークさがさらに加わってしまっているのがなんとも。。。
なんだか真剣なシーンまでが、真剣に感じられないこともあるようなないような。。
さてさて、どのように展開するのか、下巻が楽しみです。