課題図書にしていた天野節子さんの「氷の華」を一気に読んでしまいました
気分が乗らない時には、まったくもってページが進まないのですが、久しぶりにとてもはまって
一気に読んでしまいました。けっこう本は厚いのですが、プロットの進行がとても早く、
展開していくのにさらに謎が謎を呼び、、、と先が最後の最後まで分からず気になってしまって、
読み進んでしまいました。
どんでん返しものは好きですが、これほどまでに用意されると感心します。
しかもこれが天野さん、60歳にしての処女作となると、さらに感心です。
途中、松本清張の「砂の器」が出てきたりするので、ミステリー小説が大好きな方なのでしょうか。
心理描写もとても鮮明で、読んでいて感情移入してしまいました。
さて、先日「クロイドン発12時30分」という小説を読みました。
犯人を推理するのではなく、犯人の目線で事件を追う倒叙推理の三大傑作のひとつと言われている
作品です。傑作に数えられているだけあっておもしろいのですが、古典であり
結末が最後まで分からない、というわけではなく、追い詰められていく犯人を犯人の緊迫した
心理描写で読み進めていく内容であったため、私にはハラハラ感が少し物足りなく
思えました。
が、「氷の華」は、現代版・倒叙推理作品と言えるではないでしょうか。
犯人=主人公(だけではなく刑事の目線も入りますが)の目線でストーリーを追いながら、
犯人を取り巻く状況を把握できていないことのおもしろさ。そして、犯人の目線で見ながらも、
すべてをその都度見せないので、読み手にちゃんとサプライズを与えてくれる心憎さ。
来月頭に米倉涼子を主役にして特別番組でドラマ化されるようです。
若干オリジナルからキャラクター設定を変えているようですが、この役は彼女にぴったりだと
思いました。ふだんドラマはあまり見ないのですが、本があまりによかったので、
見てみようかという気になりました![]()