この世に偶然はなくて
全て必然だというけれど…

細~い細~い
目には見えないような蜘蛛の糸で
犬たちの情報も飛び交っていて、
連絡を取り合ってるような
気がすることがある…

夕方、ちょっと外耳炎っぽいウィズ先輩を連れて
病院へ…

車を停めて、
待合室に入った時、
男の人が連れた、黒い柴犬がじーっとこっちを見ているのに気づいた。
その時の私は直感で
「あ!この子のこと、知ってる!」
と、感じた。

普段、他の犬とはあまり話さないようにしてる。
でも、今日は勝手に向こうが話してきた。
「僕を見て!」
ん?
「僕を見て??」

よく見ると
彼は体格も毛ヅヤもよく、
若々しくて
凛として立っていた。

病院が苦手な子も多いけれど
震えることなく
他の犬に吠えることもなく
どっしりと
落ち着いているように見えた。

「自分を見て」
ほんとうに自分からそう言うだけのことはあって…
私から視線を逸さなかった。
そして、
誇らしげに
「家族を護ってるよ!」って
言ってた。


「良い子だね~」

私はその子にそう言った。

そのあと、お会計にその人が呼ばれたのを聞いて
私は耳を疑った。
「Mさん…」
「MさんちのRちゃんのお薬です。」

「え?」

私のお友達の苗字だった。
犬の名前も一致してた。

ってことは、この飼い主さんは彼女のご主人?

お友達はよく知ってるけれど、
私はご主人にも犬にも会ったことはない。

事情があって、そのお友達とワンちゃんは
今離れて暮らしている。

私はすぐにその友達にLINEをした。

「今ね、Rちゃんに会ったよ。」

私は犬の特徴、ご主人の特徴を伝えた。

「まさか…!」
彼女は驚いていた。
ご主人はこの時間はお仕事らしい。
まず、あり得ない状況…

そして、Rちゃんが、「自分を見て」って言ってたこと、とても凛として、元気そうだったことを伝えたら…
彼女は涙ぐんでとても安心していたようだった。

私の中で
Rちゃんのメッセージがつながった。

彼は彼女と離れて暮らしていることを
よく理解している。
そして、今、自分は元気で、家族を護っていることを伝えて欲しかったんだ…
Rちゃんにとっては今一緒に住んでる家族だけではなくて
離れて住んでいても家族なんだよね。

そして、今の自分のように
何事にも動じない
毅然とした態度でいてほしいと
彼女に伝えて欲しかったんだ。

それを伝えると
彼女はちょうどいろんなことがあって
気持ちが揺れていたところだったと。
タイムリーにRちゃんのメッセージが聞けて
とても良かったと言ってくれた。

この彼女の感謝の気持ちは
糸を伝ってRちゃんに届くね。

犬のネットワークって、
ほんとうにある気がする。
誰かと誰かを出会わせたり…
何かのきっかけを作ったり…

細~い細~い目には見えない蜘蛛の糸…

気づいてないだけで、
もちろん、人間にもそれはあるんだよね~(*´艸`*)

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