薄日あのとき貸した本は、どんなタイトルだっただろう。忘れた頃にカフェテリアの2階で返却された、平均的な厚みをもった文庫本。ぱらぱらと頁をめくると、少し気取った紙の匂い。まんなか辺りに挟まれた手紙。君の表情も、思い出せない。