観ていてすごく嫌悪感が湧きました。
多分、この映画に対して最大の賞賛になる言葉だと思います。
食べ物が全て不味そうなんです。
これがチェコの一般的な家庭料理だったら失礼ですけど、狙ってやったことだとしたら大成功だと思います。
登場人物の食べ方も汚かったです。
こんな食べ方する人間とは同じ食卓を囲みたくないですね。
映画でこれほど食事シーンに嫌悪感を感じたことはありませんでした。
モンスターも気持ち悪かったですね。
見た目というか、動きがコマ送りで表現されているのが。
子供のときにコマ送り動画の人形劇みたいな番組があったんですけど、なんか怖かったんですよね。
それを思い出しました。
それに、頻繁に出てくる口元のアップ。
話してるときや食べているときの口元がよく映されますけど、決して観ていて気持ちいいものではなかったですね。
何より、登場人物の行動がイヤでしたね。
まず、オテサーネクを育てると言い出した女。
何よりも子どもを優先する感じがイヤでしたね。
もちろん、子どもを優先するのは母親として当然なんでしょうけど、人を襲った我が子をかばうのは身勝手すぎですよね。
「あの人がいなくなったくらいどうでもいいでしょ!?」みたいなセリフは引きましたね。
悪いことをした子どもを正当化するのは親失格でしょう。
それに、女の子。
あの本を読んでこのモンスターをかばう気持ちが分かりません。
何人か餌として差し出しましたからね。
この2人の自分勝手な行動は観ていて腹が立ちました。
しかし、元を辿れば不妊で精神的に追い込まれている妻に切り株を「赤ちゃんだよ」と渡した旦那ですよね。
デリカシーがなさすぎました。
この映画の一覧の大惨事の元凶はこの男でしたね。
基本、イヤなヤツばかり出てくる映画です。
他の登場人物がクソばかりなおかげで、ラストシーンのモンスターを退治しにいこうとする管理人のおばさんがものすごく頼もしく観えました。
観ていてイヤだったところばかり書きましたけど、これが逆にこの映画の見どころなんですよね。
人を嫌な気持ちにさせることを目的とした映画だと思うので、それについて言えば僕にとっては傑作でしたね。
また観たいとは思えないですけど、この監督の別の作品は観てみたいですね。