おじさんたちがわちゃわちゃしているのが楽しめるかどうかが大きな分かれめだと思います。
僕は楽しめました。
大笑いはしないけど、クスクスとかフフッって吹き出してしまう感じの笑いです。
僕もおじさんですけど「いい歳してはしゃいで…いいなぁ」と思いました。
この登場人物が女性だったら、またはもっと若い男性だったら、同じように楽しめたか分かりませんね。
さらに言うと、見る側の僕がもっと若かったり女性だったら、このおじさんたちがわちゃわちゃしているのを見て面白いかって話です。
僕がこの歳でこの映画を観たのはベストなタイミングだったと思います。
映画にせよ漫画にせよグルメ系の作品ってもう飽きちゃってるんですけど、この映画ってそんなに料理って大事じゃなかった気がします。
この映画に出てきた食事でそんなに美味しそうなものってありませんでしたよね?
伊勢エビのエビフライは食材の割には…って感じだったし、ラーメンもオーロラを見るよりも感動できるようなものじゃなかったでしょう?
多分、料理そのものを見せたかったんじゃなくて、みんなを繋ぐ役目として食事が使われているだけなんだと思います。
食材や味付けや見た目が大事なんじゃなくて、誰と食べるか、どんな状況で食べるかって話なんですよね。
ラーメンやステーキもそんなに美味しそうじゃないですけど、厳しい環境で限られた食材を使って、みんなで試行錯誤しながら作られたから美味しい。
僕はそういう感じで受け取ったし、納得できるものがありました。
個人的に高級な食材とか、見た目がキレイな食事って興味がないのもあったので 笑
ちょっと物足りなかったのが、南極って特殊な環境だけど、それに関しての説明が少なかったですね。
地面の氷をそのままお酒を冷やす氷にしたり、シロップをかけてかき氷みたいに食べたり、衛生的にはどうなのかなぁ、と。
あまりに寒くて細菌やウイルスがいないってだけで大丈夫なんでしょうか。
それに食材も缶詰とか保温が効くものになるものは分かるんですけど、刺身とか出てきたし、伊勢エビはどこから来たのかな、って。
僕が聞き逃しただけかもしれませんけど、そういう新鮮な食材はどうやって調達してるのかが気になりました。
それに、何度か屋外で裸になっているシーンがありましたけど、凍傷とか大丈夫なのかなって心配してしまいました。
これについても、外が何度くらいでどのくらいの時間なら大丈夫とか、ナレーションででも説明が欲しかったですね。
”南極” とか “料理” とか観る側の興味を引くような要素があるけれど、それがメインではなくて、おじさんたちがわちゃわちゃするための道具にしか使われなかったところは面白かったですね。
おじさんだって、厳しい環境だろうがそこにあるもので面白いことできちゃうんだよって言われている気になりました。
気楽な感じで観れるいい映画です。