韓国産のサスペンス映画はよく観るんですが、その他のジャンルはあまり観たことがありませんでした。
韓国産のパニック映画で言えば『グエムル 漢江の怪物』くらいしか観た記憶がありません。
こういうシンクホールって少なくない災害みたいなので、リアリティも感じましたね。
500メートルも落ちて、さらに落ちる心配もあるって結構怖いですね。
よく分からないモンスターが出る映画よりよっぽど怖かったです。
ただ、矛盾というか、よく分からないシーンが多かったですね。
陥没した穴にレスキュー隊がロープを使って降りようとしたけれど地盤が緩んでいるので断念して、その後に穴の中にドローンを下ろすってシーンがありましたけど、普通逆じゃないですか?
まずはドローンを下ろして穴の中の様子をしっかり把握した後にレスキュー隊を下ろさないのかなと思って。
しかもそのドローンが電池切れみたいになってしまったので「こんな下手くそな救助活動ある?」ってなりました。
それに登場人物の1人が底なし沼みたいになった泥の中に落ちて、その息子が飛び込んで助けようとするけど、それもよく分からなかったです。
助けるどころか、自分も沈むに決まってるでしょう?
その前にロープみたいなものを使うシーンがあったので、すぐにそのロープを使うことを思い付くと思うんですけど、緊急事態のパニックで突発的に飛び込んでしまったって説明するんですかね?
それにラストの水中から浮上するシーンも、1人は生身のままで数十メートル、下手すれば百メートルを超えるような水深から浮上します。
これって水圧とかどうなんでしょうか?
よく言われる鼓膜が破裂するとか、下手したら内臓とかやられるんじゃないかと。
けれど浮上した後ふつうに歩いたりしてましたからね。
「この人ちょっと丈夫すぎん?」ってなりましたもん。
この建物、欠陥住宅っぽかったですけど、そのへんの設定も欠陥だらけでしたね 笑
映画のジャンルにコメディって書いてましたけど、どこが笑いどころだったんでしょうか?
僕はひとつも笑いどころはなかったように感じます。
これは同じような『パラサイト 半地下の家族』でも感じました。
ちょっとした冗談をひとつふたつ言えばコメディって言っていいんでしょうか?
韓国の笑いって僕には全く面白くないですね。
設定の欠陥とか笑いの部分とか不満は多かったですけど、パニック映画としてはまぁまぁ楽しめた気がします。
「ここどうやって切り抜けるんやろ?」とか「え?また悪いこと起こるのに?」ってハラハラドキドキはしましたから。
設定とか笑いとか、細かいことを気にせず軽い気持ちで観れば十分に楽しめる映画だと思います。
それに、主人公とその奥さんが美男美女じゃないのもよかったと思います。
普通の家族がふと大災害に巻き込まれる、って感じがリアルだったので。
これが美男美女夫婦だったら、この映画の見どころが変わったと思たんですよ。
シンクホールという災害の怖さより、美男子が困難を乗り越える姿、美女が愛する人の生還を待つ姿を観る映画になったんじゃないでしょうか?
そのリアルが表現できたなら、設定もしっかりして欲しかったですけど。