先日、友人とこの映画の話になって「そう言えば観てないな」と思ってNETFLIXで観ました。


この映画を観終わってまず思ったのは「この映画を面白いと言っていた人たちは、どのバージョンを観たんだろう?」ってことです。

この映画、好きな人多いですよね。

僕は他の人が「面白いから観ろ」って言う映画は観たくなくなるので今まで避けてましたけど 笑

僕の拙い理解力で言うと、この映画のテーマのひとつが "初老のおっさんと12歳の女の子の恋愛" と感じました。

「いや、その表現は違うよ。男女よりも親子とか友情に近い感情だよ。」って言う人もいると思いますけど、それは劇場公開版を観た人だと思います。

僕が観たのはディレクターズカット版で、レオンとマチルダの恋愛的な関係が多く描かれたバージョンらしいです。

僕はお行儀のよい人間に怒られそうな表現のある映画は嫌いではないんですけど、この映画の "小児愛" とも表現できるようなものが少し気持ち悪く感じました。

マチルダの衣装も無駄に露出度が高くないですか?

これは監督か誰か分かりませんが、マチルダを明らかに性的対象として描こうとしたんだと思います。

今は児童性犯罪みたいなものが多発してニュースでよく報道されていて、同年代の友人が近い歳の子どもがいたり、僕自身にも幼い姪がいるので、そういうニュースには気分が悪くなります。

なので、"小児性愛" を扱ったようなこの映画にはあまりいい印象が持てませんでした。

劇場公開版を観てこの映画を好きになった人が、もしディレクターズカット版から観ていたらどう思ったでしょうか。

僕と同じように思った人もいるでしょうし、恋愛に年齢は関係ない、と思う人もいるでしょうね。

人それぞれの価値観が聞けるのも映画鑑賞の面白いところでしょうし、劇場公開版とディレクターズカット版の違いの楽しみ方だと感じました。


テーマのせいで少し引き気味で観てしまいましたけど、僕が好きな設定で、ストーリーも複雑じゃなくて観やすかったです。

この映画のテーマ上、いつ死ぬか分からない緊迫したムードが漂っています。

フランスが制作に関わっている映画だったら特に人は死にますからね 笑

そんな中でも、レオンが豚のミトンでおどけたり、お互いにモノマネ勝負をするところは和みましたね。

こういう緩急の付け方はポイントですね。

それとゲイリー・オールドマンもよかったです。

麻薬のカプセルを噛み砕いてキマる演技は危なっかしくて気持ち悪くて、いい意味で悪印象です。

ジョーカーもそうでしたけど、立ち居振る舞いが気持ち悪くて、何するか分からない危なっかしさがある悪役が好きですね。


もし、恋愛要素みたいなものが控えめだったら、さらに言えばマチルダが男だったら、この映画に感じた気持ち悪さもなくなってもっといい印象が持てたかもしれません。

けど、それじゃありきたりの映画になって、これだけ多くの人に好かれる作品になっていなかったかもしれません。

マチルダが男か、恋愛感情をどれだけ匂わせるか、その違いで観る人の評価が変わるっていうのは面白いですね。