前回の記事に書いたように、新しい映画に食指を誘われるものがなく、自分の時間が持てたので、名作と言われる映画を漁ることにしました。

この映画は名作中の名作と言われているヤツですよね。

「え?映画のブログ書いてるのにまだ観てなかったの?」って言われるでしょうね 笑

けど、僕は映画通ではないし、なんとなく興味をそそられなかったので観ていませんでした。


観ていて嫌な感情は湧きませんでした。

けど、これといっていい感情も浮かびませんでした。

「賞取り映画だなぁ」とか「学校の教材になりそうな映画だなぁ」くらいですかね、思ったことは。

なんとなく分かるんですよ。

自分がどんなにつらい状況に置かれても、希望を持って行動を起こすことの大切さや素晴らしさが約2時間かけて描かれているんだと思います。

けど、それだけで、特に面白みを感じない。

この多くの人に名作と言われる作品に、僕があまりそう思えないのはなぜなんでしょう?

多分、共感性だと思います。

この作品を見たみなさんは多分、自分がつらい状況に置かれた経験があるんでしょう。

この映画では、無実の罪を着せられたり、何もしていないのに虐げられたり、これから希望を持って生きていくべき人が死んでしまったり、理不尽なことがいっぱい起こります。

そんな中でも、希望を失わずに、自分の理想の生き方を求めて行動しました。

そんな姿が、監獄でなくても、同じような理不尽の中でもがいている人たちに共感を得たのでしょう。

もちろん僕だって「この状況つらいなぁ」と思ったことはあります。

ただこの映画のように、理不尽な状況ではなかった気がします。

自分が学ぶための、甘えないための厳しい環境の中にいた必然的なつらさだったと思います。

この映画でいう所長や看守みたいな見返したい相手もいませんでしたし。

この映画を絶賛する人たちと、僕の大きな違いはそこだと思います。

僕には理不尽な体験がなく、この映画をどこか違う世界に感じ、共感できなかった。

そういう共感性っていうのも映画の評価に関わってくるものなんでしょうね。


「この展開面白いな」とか「この撮り方面白いな」とも思いませんでした。

他の方のレビューでも、そのへんに触れている人はいませんでしたし、この映画の売りって「逆境に負けず希望を持って行動せよ」というテーマだけだったんだと思います。

それが監獄という舞台で上手く描けていたのがウケた映画だったんでしょうね。

テーマとしては人間の重要なことではあるし、多くの人がこの映画を観るのはいいことだと思います。

今回僕も観たので「なにかいい映画ない?」と聞かれたら「この映画評判いいみたいよ」とオススメするできるようになりました。

ただ、僕はもう観ることはないし、しばらくすると話の内容も忘れていると思いますけど。