面白かったんですけど、1作目で受けたインパクトには劣るなぁという感じです。
風景のスケールやアクション、ストーリー・・・
それらが前作を超えませんでした。
僕が原作を読み始めたというのも影響していると思います。
前作は原作も全く読まず、予備知識もほとんどない状態で観ました。
その分、ストーリーの面白さに引き込まれたし、城や自然などの風景シーンのスケールの大きさに驚かされました。
しかし、今作はストーリーは知っているから「これからどうなるんだろう?」というワクワク感はなかったし、映る風景は戦の舞台になる平原がほとんどなので景色を楽しむという感覚にはなりませんでした。
原作を読んでいなかったらもう少し印象は良くなっていたかもしれませんね。
また不満になるんですけど、小澤征悦が演じる呉慶は見た目があんまりでしたね。
顔が全体的に白塗りで、両側の額から目を通って頬まで赤い模様が入ってるキャラクターなんですけど、その模様の曲線が綺麗すぎて、白と赤の境界線がくっきりしすぎなんです。
この時代にこんなに鮮やかな赤で綺麗な曲線を描けるものなのかと気になってしまって。
もっとどす黒い赤で滲むような雑な曲線の方がこの時代の将軍の怖さみたいなものがよく出たじゃないかと思いました。
それに、豊川悦司が演じる麃公も見た目はよかったんですけど、喋るとなんか気合が入らないなぁと思いました。
豊川悦司の声って図太い声というより繊細なんです。
それが魅力ではあると思うんですけど、戦場で軍を統率する将軍の声となると少し弱い気がしました。
尾平(岡山天音)や澤圭(濱津隆之)はよかったんですけど、今回のストーリーの核になる2人の将軍に違和感を感じてしまって、この映画のイメージにマイナスになってしまいました。
この2人の決闘シーンがあっさり終わるのも残念でした。
漫画ではそれぞれの将軍のプライドや意志みたいなものがぶつかり合って迫力のあるシーンだったんですけどね。
不満ばかり書きましたが、スケールの大きさは日本トップクラスの映画でした。
これだけの大群同士がぶつかり合う戦闘シーンは迫力がありましたし、兵士が馬車に轢かれるシーンなんか本当に轢かれてるんじゃないかって思いましたもん 笑
本筋とは離れるシーンですが、羌瘣の姉が首を切り落とされて死んでいて、羌瘣が生首を抱いて泣くシーンは原作から改変されると思っていました。
身体を斬られるか、剣を刺されて死んでいるくらいかと。
けど、原作と同じく生首になるところまで再現してくれましたね。
この時代の争いって敵を徹底的に打ち負かして、負けた相手の恥を晒させるために首を切るんですよね。
ただ、現代に首を切り落とされて死んでいる姿は、最近よく言われるコンプライアンス的に大丈夫かと勝手に心配していました 笑
こういうリアリティは大事だと思います。
漫画の実写化でよく叩かれるキャスティングですけど、自分も叩く側の見方をしてしまいましたね 笑
もう自作の公開が決まってるみたいですが、今度は納得のいくキャスティングに期待したいですね。