話題になっていたので最新巻まで読みました。

まず、文字数が少ないのは助かりましたね。

最近の漫画は文字数が多過ぎて、読むのがイヤになるものが多いので。

小説にしろ漫画にしろ、ページがなかなかめくれないのはストレスになります。

最低限の台詞でストーリを進めたり、何が起こっているか表現できるのは漫画家のスキルの高さだと思います。

こういう表現技術の高い漫画家は今はなかなかいないんでしょうか。

それと、ポチタの出番を少なくしたのは好感が持てました。

かわいいキャラを出すのは読者に媚びているように思えてしまいますから。

最近の漫画家が使う客寄せみたいな技法を使わずにアニメ化するほどの人気作品にしたんだから、この漫画のストーリーは相当面白いんじゃないでしょうか。

最近の漫画家の傾向から逸脱している印象を受けました。


話の展開も面白いですね。

悪魔と戦っているんだから、残酷な展開が起こるのは当たり前と言わんばかりに次々とむごいことが起こります。

仲間もどんどん死んでいきますけど、それが当然なんですよね。

そのへんがリアルで、僕が好きになったポイントです。

けど、悪魔と契約していたり、魔人だったりすると致命的な怪我をしても治ったり、死んでも生き返ったりするので、あまり絶望感がないんです。

「こいつもう死ぬような怪我したけど、悪魔の力で生き返るんじゃないかな…」って思えてしまって。

1列に並んだメンバーが全員両腕を切られるようなシーンは見た瞬間はビックリしましたけど「まぁどうせだいたいみんなくっつくんやろな」って思えましたから。

だから、悪魔や悪魔と契約した人間がどのようにしたら死ぬのかをもう少し詳しく書いて欲しかったかな。


中盤から後半は話が難しかったです。

悪魔の能力もよく分からないし、「このキャラクターの目的は何だったんだろ?」と思わされることも多くありました。

こういう作品だと、僕は途中で投げ出すことが多いんですけど、この作品は何が起こったのかもう一度確認するために読み直せました。

それでも分からないところはYouTubeの考察動画を観ました。

それくらいこの作品には小さなことも見逃したくない、全てを理解したいと思わせる魅力があったんだと思います。


久しぶりにどっぷりハマれる漫画に出会えましたね。

第2部も始まっていて、先が楽しそうな展開になっているので、今後も追いかけたいと思います。