超能力モノって、その能力のルールみたいなのが気になってしまいます。
この映画で言えば、人が透けて見えてどのくらいの時間で死ぬのか、病死や老衰でも透けて見えるのか、手以外も透けて見えるのはどういう状態なのか、とか。
そのへんがもう少し詳しく分かれば、主人公が電車の事故を予測できたのがもっと自然になったと思うんです。
よくあれだけで分かったなと思いましたもん。
何よりビックリしたのは保育士が一度会っただけの人を電話の声で主人公と分かったことです。
防犯意識が高い保育士さんでしたね 笑
斉藤由貴も紅茶のティーパックが減っただけでカマかけて女性の訪問があったことを当てましたからね。
この映画の登場人物は推理力が高い人が多かったですね 笑
そういう細かいところを見なければ、さらっと観れる映画で、僕は好感が持てました。
ラブ・ストーリーの甘ったるい感じが苦手であまり観ないんですけど、不思議とこの映画ではそれを感じませんでした。
ラブ・ストーリーというよりは、不思議な能力に翻弄された人間の悲劇として観れたんでしょう。
こういう人より優れた力がある人間の哀しみを描く作品は僕の好みなんでしょうね。
ラストも神木隆之介が死ぬんだろうなと思っていましたが、有村架純も能力者とは思いませんでした。
ストーリーがあまりに単純なので、深読みしなくていいかなと油断してました 笑
そうなると、旅行を断ったのも神木隆之介が死の運命にあることを知っていたからなんでしょうね。
このすれ違いは切なかったですね。
お互い命を賭けてまで大切に想ってしたことが、結局はひとつの命が救えなかった。
運命なんて全てが思い通りにいかないものだと改めて思い知らされましたね。
ただ、神木隆之介の死んだ後はもう少し短くして欲しかったかな。
神木隆之介の手紙は2回読まされた気分でしたから。
人にオススメの映画を聞かれて、人から好感を持ってもらえるように紹介できる映画って思いつかないんですが、この映画は「いい映画だったよ」といい人ぶって紹介できそうです 笑
余談ですが、この映画の主題歌のONE OK ROCKの『In The Stars』に "written in the stars" という一節があります。
直訳すれば "星に書かれている" となりますが、多くの方の翻訳では "〜は運命です" と訳されています。
向こうの慣用句みたいなものなんでしょうね。
英語圏の人ってそういう愛の言葉みたいなのはストレートに表現するイメージだったので、こういう暗喩みたいな表現もあるんだなと感心しました 笑