まず、こまめに改行されているのがありがたかったですね。

僕は活字中毒というほどではないので、ページいっぱいに字が詰まっていると、ちょっとストレスを感じてしまうんです。

1ページ読むのに時間がかかって「早く次のページに行きたいなぁ…」って思ってしまいますから。

僕はこのブログでしか文章を書きませんが、改行は大事だと思っていて、1文で改行、話題の転換で1行スペースを空けるってルールを心がけています。

そんなに読んでくれる人はいませんが、その方が読みやすいと思うので。

どんな文章であれ、読みやすさってのは大事だし、どこで改行するかは書き手の文章力だと思っています。


個人的に勘ぐり過ぎた部分が多すぎた作品でしたね。

まず、S君って名前ですけど、他の子はミチオとかスミダとか、カタカナの名前なのにS君だけアルファベットの名前なんです。

これがすごく気になって、話が進むにつれ本名が分かって、なんで彼だけアルファベットの名前なのか種あかしがあるかと思ってました。

けれど、最後までS君のままでした。

このカタカナだけの名前しか分からないのも何かあると思ってました。

学校でマ○○○君みたいな名前の子どもの後にミチオが点呼されるシーンがあったので、このミチオって呼び名は下の名前と見せかけて苗字なんじゃないか、と思いました。

しかも、作者と同じ道尾…これは作中で作者も出てきて、事件に関係してくるんじゃないか?と推理してましたけど、普通にミチオって名前でした 笑

ミステリーが好きで、いろいろ読んでるうちにちょっとしたことを勘繰る癖がついちゃいましたね 笑

けど、S君だけアルファベットなのはホントなんでだったんでしょうね?

同じ名前の子どもがいろいろ言われないようにするための配慮だったんでしょうか?


子どもが主役の作品だから、ソフトな内容かと思ってましたが、結構ディープでしたね。

小児性愛とか死姦とか、子どもも精神的に異常な部分があったり。

そこは予想できていませんでした。

どんでん返しがあるとは聞いていましたが、それも全ては予想できませんでしたね。

妹がすでに死んでいることは予想できた人は多くても、犯人が死んで違う動物に生まれ変わって主人公に飼われるまでは予想できた人は少なかったんじゃないでしょうか?

けど、やっぱり妹が死んでいたことが予想できなかったことは納得できてなくて、プロローグの部分で「妹は4歳になって死んだ」みたいに書いてたので、この事件が起きているときには生きてるって思ったんですよ。

実際には流産で何歳でもないわけです。

トカゲとして主人公のところに来た日を誕生日として、それから4年後にトカゲが死んだって事だったでしょうか?

そのへんが分からなかったです。

もう1回読めば分かるのかもしれませんが。

1回読み終わって、パラパラと見ていて目に止まったページに、主人公が机に落書きをしていて他の子どもに「それはトカゲか?」と聞かれて「違う!」とものすごい怒るシーンがあるんですけど、それは妹がトカゲに生まれ変わったことを暗示してたんでしょうね。

妹を描いたのにトカゲと言われるのが悔しかったんですよね。

こんなふうに伏線みたいのがいくつか散りばめられているだろうし、妹がトカゲになっていることを頭に入れた上でもう1回読むと、いろいろ気付きがあるかもしれませんね。