“それ”が見えたら終わり、って言いながら、ペニーワイズを見て生き残った人間は結構いましたから。
たしかに、『イット』だけではタイトルにインパクトがないのは分かるんですが、邦題だからって適当につけるのはよくないと思います。
そもそもこのペニーワイズってモンスター、そんなに怖くないんです。
オープニングで子どもの腕を食いちぎって、用水路みたいなところに引きずりこんだときは、「子どもでも容赦なく、こんなむごい殺し方するんや。これはどエラいホラー映画始まったな。」ってちょっとビビっちゃうんです。
でも、話が進むにつれて「あれ?こいつ…」って思うところがあって。
まず、見た目はピエロなんですけど、髪の生え際はオッサンなんです。
そこに気付くと「このオッサン、ピエロの格好で何してるんやろ…」って思えてきて、全然怖くなります。
それに、子どもだけだと襲うくせに大人が来たら姿を消して、セコいヤツやなぁとも思いました。
子どもの妄想だから子どもにしか見えないし、子どもしか襲わないんだって言う人もいるでしょう。
でも、実際に子どもがコイツに殺されてるわけだから、妄想では済まされない存在だと思いますよ。
多分、大人を襲ったら返り討ちにあうくらい弱いヤツなんじゃないですか?笑
殴られたらダメージ受けてるし。
これは、お化けは実体がないから殴っても効かない、って日本の幽霊のイメージかもしれませんけど。
いちばん気になったのはペニーワイズの着地の仕方です。
棺だったか、箱みたいなものから飛び出すシーンがあったんですけど、その着地の仕方がまるで忍者なんですよ。