虹の生まれた場所20 | 楽々主義

楽々主義

徒然なる日々

ディルガインは空中で一回転し、体勢を整えようとしたが、両脇からの攻撃はさすがに完全にかわすことは出来なかった。
カッターが右頬をかすめ、石の礫が左の腕を直撃した。
『ちぃっ!!』
多少よろけながら、着地する。
『貴様ら。。。』
凄まじい覇気を纏った視線をぶつけてくる。
『私に傷をつけるとは、やってくれる。。。』
ディルガインが地面に拳を叩きつける。途端、周りの地面がえぐれた。
次の瞬間、僕たち三人の足下が揺れる。
『じ、地震!?』
バランスを崩したところを、ディルガインは見逃さない。素早く両手を広げると、岩の塊をリッドとゴレムに向けて放つ。
『ぐわっ。』『むぅおー。』
岩とともに、二人が吹き飛んだ。
『大丈夫かい、二人とも!!』
視線をディルガインに向けると、彼はこちらに向かって飛んでいた。そして、岩を纏った右腕を振りかぶっている。
『まずい!』
咄嗟に後ろに飛んだ。拳は空を切った。しかし、ディルガインは、かまわずそのまま地面を叩く。
砕かれた地面から岩の塊がいくつも飛んできた。
もうダメだ。。。腕を顔の前でクロスした。

何も起きない。
恐る恐る腕を開くと、リッドとゴレムが腕を広げて立っていた。二人が僕の盾になってくれたのだ。
そのままゆるゆると膝から崩れる二人。
『リ、リッド!ゴレムー!!』
『あ~あ、柄にもなく頑張ったりするから、こういうことになっちゃうんだよな。。。』
『リトスは、オラたちのためにぃ、闘ってくれたんだぁ。守らなきゃああなぁ。。。』
『二人とも。。。ありがとう。僕のために。』
『ははははは。所詮、雑魚は雑魚だ。私に一太刀浴びせただけでも、誉めてやるわ。』
『…まだ、終わってない。二人は勇敢な戦士だ。こんな僕に力を貸してくれた。強力な相手を前に、恐れず立ち向かっていった。』
『ふん。それが何だと言うのだ。今まで一体どれだけの妖精が人間殺されたと思っている。我々に対する侮辱を忘れ、人間に肩入れするなどという愚行が呼んだ結果であろう。』