マリアビートル | 楽々主義

楽々主義

徒然なる日々

人生とは何とも不思議なものでっていう話。

伊坂幸太郎さんの『マリアビートル』
を、読みましたよ!!(^^)

幼い息子の仇討ちを企てるアル中の元殺し屋木村、整った顔立ちの裏に悪魔を住まわせた中学生王子、闇社会の大物から密命を受けた腕利きの蜜柑と檸檬、とにかく不運が続く気弱な殺し屋天道虫。
疾走する新幹線の中、追い、追われ、狙い、狙われが幾度にもスイッチしながら交錯するそれぞれの人間たち。。。
スピードを増し、一気に加速度を上げながら走る新幹線と物語。行き着く目的地は天国か地獄か、ゴールにたどり着くのは果たして誰なのか。

これはまた手に汗です。
いわゆるクローズドサークルもので、
緊張感がたまらない。

十八番のミッシングリンクと、
多彩な登場人物の絡み方が、
張り詰めていく空気感とマッチする。

人にはそれぞれ、
自分という物語があり、
自らの取捨選択で成り立つものだ。
しかしながら、
物語と物語が混ざり合うとき、
奇妙にも、
目に見えぬ糸で操られるが如く、
引き合い、引かれ合う。

己が選択が、己が人生が、己が物語が、
何者かによって、
他者と交ざり合わされる。

そこに生まれたカオスが、
運命という糸さえも、
変えていく。

意図した問い、意図しない答え、
疑心暗鬼、曖昧模糊、五里霧中、
騙し合いはいつしか、
己の選択や物語さえも呑み込んでいく。

正解のない、人生というレールの上で、
それぞれに導く物語の行方は、
儚くもあり、
可笑しくもあり、
奇跡的であり、
悲劇的でだ。

そして、物語は終わらない。
生きていく限り、
またすぐに、分岐点はやってくる。