ぐいぐい引っ張られたっていう話♪
折原一さんの『沈黙の教室』
を読みました。
二十年前のとある高校、そのクラスでは何者かが発行する不気味な“恐怖新聞”による“粛清”が秘密裏に行われていた。
残酷なイジメはエスカレートし、ついには死者が。。。
教室に漂う不穏な空気と、無気力な生徒たち、名付けて「沈黙の教室」
そのクラスの同窓会が開かれることになった。
記憶を失った彼が持っていた、一冊の手帳。
そこには「同窓会での大量殺人計画」が予定されていた。
彼は一体誰なのか、二十年前の粛清の黒幕とは、そして、果たして“計画”は実行されるのか。。。
いやはや、久しぶりに長編。
度重なる謎、
幾多の伏線、
多岐にわたる道筋、
読み始めた手を止める方が大変なくらい、
とても巧みに読者を操る。
二転三転、前後する話。
浮かんでは消えていく、
それぞれの記憶やエピソード。
どれが正しいのが、
どれが嘘なのか、
全く先が読めない展開です!!
謎が明らかになってからの、三人称で進む辺りには、
かなりハラハラさせられた(>。<)
これだけの多重構造を持つフーダニットはなかなかナイ!!
無関心の恐怖。。。
その事を、学園生活を舞台に
、これだけ緻密に描かれたら、
明日から学校に行けなくなりそう。。。笑
見えない糸で操作される心、
さながらマリオネット。
この恐怖新聞による絶対的政治とは、
力をを用いない言葉の暴力の恐ろしさの一面を、
如実に描いています。
そして同時に、
人間の最大の武器は忘却だと思った。
覚えてさえいなければ、それは無かった事と同じ。
ただ、忘れることを許されない記憶、
そんなものも確かに存在する。
またも、
人間の複雑で、深くて、濁った部分を垣間見せてもらいました!!