生まれながらに退化する生き物 | 妄想日記

生まれながらに退化する生き物

腰の曲がったおじいちゃんを見た。
それもちょっとではない。
ほぼ90度と云ってもいいくらいだ。
こうなってくると二足歩行は非常に困難になってくる。
ひどくバランスが悪いし、体は起きて歩こうとしても重力には逆らえない。

退化している、と思った。
今彼に二足歩行ができたなら、どんなに楽だろうとも。
しかし足は長く伸びてしまっているから、それすらままならない。
もはや人間の体は不格好とさえ思えてくる。
私たちの体は老いては厳しい。重い体を弱った日本の足で支えているのだ。
何十年も、毎日毎日。
腰が痛み、足腰が効かなくなってきてもそれは当然といわざるを得ないのかもしれない。

人間の赤ちゃんは、生まれるとき母親の胎内で進化する。
それは私たちが太古の昔に進んで来た道だ。
何十億年と時間をかけたその道を、人は十かげつで飛び越える。

そして今私たちは退化しているのかもしれない。
毎日毎日、生きながらにして。