そろそろ先日入院させたおもちゃを修理しようと準備していたら、新入会員の方から電話がありました。
「預かったおもちゃが私の手には負えなくて…」。
右前脚が折れてぶらぶらしているうえにモーターも動かない状態で持ち込まれたとのこと。分解して、折れた脚の破片がギアボックスに挟まっているのを取り除いたらモーターは動くようになったが、足の補修はできそうもないと判断。
依頼者へ「修理は無理」と連絡したものの、「返却する前に、念のため一度見てもらえませんか?」。
ちょうど図書館へ行く予定だったので、そこで落ち合いました。
前脚と駆動クランクをつなぐ部分が折れています。
切断面が2mm×7mmと狭いので、経験がない人は無理と思うかもしれないけど、なんとかなりそう。
「芯立てをして接着すれば大丈夫ですよ。私が預かりましょう」ということで、こちらを優先して修理することになりました。
脚本体と破片の双方に直径1mm、深さ3mmの穴を空けてゼムクリップを埋め込み、強力接着剤「ゴリラ」で接着。ゼムクリップが透けて見えます。
これだけでも大丈夫ですが、念のためサイドに穴を空けてスチールワイヤーでグルグル巻き。
念には念を入れて、重曹&瞬間接着剤で要所を固めました。念の入れすぎかな(笑)。
半日で完了し、元気に歩けるようになったワンちゃん。
依頼者に修理完了の連絡をし、新入会員さんへは修理方法を書いたカルテと写真を添えて完了報告。
「もう治ったんですか! こんな狭い場所に位置ずれしないように穴を空ける作業は私には無理ですが、勉強になりました」。
私もそうでしたが、最初は無理だと思っていた修理も経験を積み重ねることで少しずつ可能になってきます。
ささやかなノウハウだけど、習得した技術をできるだけ後輩に伝えていかねば。 (^^)/